【長崎県五島市】オオバネム 五島に自生 マメ科落葉高木 北部九州で初確認

五島市富江町の県道沿いに咲くオオバネムの花
五島市富江町の県道沿いに咲くオオバネムの花
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 国内の一部にしか生育していない希少なマメ科の落葉高木「オオバネム」が、五島市に自生していることが分かった。同市の鐙瀬(あぶんぜ)ビジターセンター職員出口敏也さん(53)が発見し、専門家が確認した。北部九州での確認は初めてで、五島市は国内の北限地の一つになるという。

 オオバネムは東南アジアや中国南部に自生し1970年、宮崎県日向市で見つかった。国内ではほかに鹿児島県奄美大島などにしか生育しておらず、環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されている。

 高さは約10メートル。ネムノキの仲間であるが、ネムノキの小葉が長さ1センチ強なのに対し、オオバネムの小葉は長さが2~3センチあることからその名が付いた。淡いピンク色を咲かせるネムノキの花と違い、オオバネムは白い花を咲かせるのも特徴だ。

 出口さんは昨年6月、同市富江町の県道沿いで、花を咲かせているオオバネムを見つけた。長崎大の中西弘樹名誉教授(植物生態学)に写真を送り、現地を訪れた中西名誉教授が確認した。出口さんは「葉の大きさや花の色からもしやと思った。五島にはまだまだ未知の自然が残されていますね」と笑顔で話した。

 中西名誉教授は「五島は樹木の伐採が少ないことと、対馬暖流の影響で温暖な気候が生育を可能にしていると思われる」と推測した。


=2017/06/19付 西日本新聞朝刊=

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