人工知能とはいったい何?その歴史と最前線を、イラストとキーワードでじっくり解説!

絵でわかる人工知能 三宅陽一郎・森川幸人著
絵でわかる人工知能 三宅陽一郎・森川幸人著
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 ニュースで盛んに取り上げられている人工知能とはいったい何なのか。人工知能にできること、できないことは何なのか。本書ではあまりに広範で定義しにくい人工知能という言葉を、68のキーワードに分類するという手法で解説している。

 本書の構成は独特だ。第1章、第2章は文字量が極端に少なく、人工知能の基礎知識や歴史について、大きなイラスト付きで誰にでも理解できるように紹介している。まるで絵本を読むような感覚だ。そして、第3章以降は章ごとにいろいろな人工知能を紹介しているが、関連する技術的なキーワードを列挙し、それらのキーワードについての解説だけで構成されている。それでいて、読んでいるうちに人工知能についての理解が進むようになっている。

 第1章で人工知能について、「生き物(人間、動物)の自然知能をコンピュータの上に実現すること」と説明している。たとえばインターネットの検索エンジンも人工知能の一種だ。またTVゲームの敵キャラクターの動きなどにも人工知能の技術が使われている。ただし、現在存在しているほとんどの人工知能は「問題特化型」だ。囲碁に強い、絵が描ける、料理が得意などの個別の問題を解決することはできるが、人間のように現実社会のありとあらゆる問題に対応する人工知能は現在のところ存在していない。
昨今話題のディープラーニングにしても、囲碁や将棋、画像解析などある限定された条件のもとで、コンピュータが自ら学習することで人間を凌駕する成果を上げることができる、というものだ。

 終章で「人工知能が捉える分野は広く、人間に関するあらゆるサイエンス、知能に関係するエンジニアリング、そして哲学を含みます」と筆者は述べているが、本書はそれだけ広範な人工知能の最前線を、隅々まで見渡すことができる内容となっている。

 第3章以降はそれなりに専門用語が並んでいるが、第2章までで人工知能に関するざっくりとした概要を掴んでおけるので、以降は深掘りしたものだと思って読むことができる。人工知能についてしっかりと理解したい人におすすめの本だ。


出版社:SBクリエイティブ
書名:絵でわかる人工知能
著者名:三宅陽一郎・森川幸人
定価(税込):1,080円
税別価格:1,000円
リンク先:http://www.sbcr.jp/products/4797370263.html


西日本新聞 読書案内編集部

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