西日本新聞

録音図書 多くの人に恩恵を 島尾伸三

2010年11月15日 21:35
 著作を録音図書(音訳図書)にさせてくれと許諾を求められる事があります。視覚障害者のためにボランティアの協力などにより書籍の朗読を録音したカセットテープやCDなどです。著作権者を保護する著作権法により、これまでは健常者は利用することができませんでした。また取り扱いも点字図書館などのみに許可されてきました(「文芸カセット」「カセット図書」「CD図書」など出版社が著作権者より作成・頒布の許諾を得て市販されているものは健常者も利用できます)。

 著作権切れの著書はネット上で音訳図書となって公開されているものもありますが、限られた範囲にとどまっています。

 さて、著作権法の改正によって、2010年1月から一般の図書館でも録音図書の作成や貸し出しが可能となり、健常者も録音図書の貸し出しを受けられるようになるのです。識字能力の低下などで読書をあきらめていた人だけでなく、誰もが等しく年をとり、いつかは視力低下におちいるわけですから、著作権との駆け引きも多いでしょうが、多くの人が恩恵を受けるありがたいサービスへと育つに違いありません。 (写真家)


=2009/11/15付 西日本新聞朝刊=

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