進歩性もあった「嫁のメルヘン」
長谷川町子は現在の福岡市早良区西新で終戦を迎えた。彼女はこの地で生活しているときに「サザエさん」を着想している。当時暮らした家は現在は取り壊されてないが、今一帯を歩くと、モダンなマンションが立ち並ぶ中に「あ、サザエさんの家だ」と言いたくなるような古い木造住宅が何軒か残っていて驚かされる。

長谷川町子は現在の福岡市早良区西新で終戦を迎えた。彼女はこの地で生活しているときに「サザエさん」を着想している。当時暮らした家は現在は取り壊されてないが、今一帯を歩くと、モダンなマンションが立ち並ぶ中に「あ、サザエさんの家だ」と言いたくなるような古い木造住宅が何軒か残っていて驚かされる。
〈明日の星には
明日の人間が住むと人はいう…
いつも夜空には
明日を信じる明日の星が
数かぎりなく輝いていると人はいう〉
「銀河鉄道999(スリーナイン)」が漫画週刊誌に連載されていたころ、私は小学生だった。家には兄が買った単行本が確か全巻あって、ちょくちょく...
「博多弁が耳に入らない世界で、奔放に暮らしたい」
そう願った長谷川法世は、高校を卒業すると窮屈さを覚える郷里の「博多」を飛び出し、東京に夢をはせた。驚異の戦後復興を世界に知らしめた東京五輪が開催される直前の1964年夏のことだ。それから12年後、長谷川は博多弁の世界に戻ってくる。しかも、博多に住んだころ以上にどっ...
日本テレビ系の衛星デジタル放送局「CS日本」は4月から「巨人の星特別篇 父 一徹」を放送中だ。アニメの「巨人の星」を、主人公星飛雄馬(ほしひゅうま)の父親・一徹(いってつ)の視点から再編集した作品だが、ただのリメークにはとどまらない。「いじめ自殺」の新聞記事が挿入される場面や、一徹の声で新たなナレーションが付け足された。例えばこんな感じだ。
〈日本は、戦争を永久に放棄し、自由と民主主義の...
雪の日の朝、13歳の少年トーマが陸橋から飛び降り、自ら命を絶つシーンから物語は始まる。品行方正な優等生ユリスモールのもとに遺書が届く。
「さいごに これがぼくの愛 これがぼくの心臓の音 きみにはわかっているはず」
自分を慕った後輩の死に平静を装いながらもユリスモールは責任感にさいなまれ、トーマとうり2つの転校生の出現で動揺し始める†。
ドイツのギムナジウム(高等中学)を舞台に...
ずいぶん久しぶりに読みふけった。通勤電車の中で。取材に向かうバスの中で。際限なくスケベな一コマ一コマを、隣に座った女性客の視線から隠すようにして。劇画調の描線からにおい立つのは温泉郷の湯煙だけではない。性欲、金銭欲、暴力、ずるさ、賢さ…。生身の人間の強烈なにおいが鼻を突く。
「九鬼谷の千両万両湯舟の中で 人の愚かさ賢さが肩を並べて笑ってござる 千両もろても湯谷はいやよ 鬼の巣じゃもの谷じ...