左手小指の付け根に、やけどの痕が薄く残っている

 左手小指の付け根に、やけどの痕が薄く残っている。青春時代のやんちゃの証しなどではない。十数年前、すれ違ったサラリーマンのたばこでできたものだ。意図的ではなく、相手も平謝り。火を押し付けられた箇所にはすぐに大きな水膨れができたが、その場で許して別れた。

 数年後。子どもと手をつないで歩いていたとき、あることに気付いて背筋がぞっとした。自分のやけどの位置が、子どもの目とほぼ同じ高さだったからだ。思わず怒声を発したほどの熱さを、子どもが目に感じたら…。視力が低下するような結果になってもおかしくはないだろう。

 路上の歩きたばこが禁止されている地域での喫煙者もまだ見かける。現在、論議されている受動喫煙防止対策も、規制の甘さを指摘する声がある。東京五輪・パラリンピックは2年後。国際社会にも胸を張れるようなルール作りと喫煙者のマナー向上を期待している。 (相島聡司)

=2018/02/09付 西日本新聞朝刊=

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