小学1年の女の子2人が殺害された痛ましい事件

 小学1年の女の子2人が殺害された痛ましい事件。被告は一貫して関与を否定。死刑か、無罪か。1992年に起きた「飯塚事件」の一審で死刑判決を書いた裁判官が本紙の企画で心境を語っていた。「結論が出るまで本当に悩んだ。布団の中でも考えた。裁判長はこう言ったけど証拠に照らしてどうなのかと。評議の内容を何度も反すうした」

 裁判員制度導入前の2008年、先輩記者と連載した「裁くということ」の初回だった。その裁判官が巡り巡って昨年、同事件の再審請求即時抗告審にも関わっていたという。通常の公判なら結審に当たる席。弁護側の「最後の訴え」を聞く場だった。

 連載の取材メモからは一審での相当な重圧が読み取れた。それでも「これ以上、結論は変わらないというところまで議論を尽くした」。そんな自身の判断を客観的に評価できるのか。どんな思いでその席にいたのか。割り切れない思いが残った。 (阪口由美)

=2018/02/13付 西日本新聞朝刊=

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