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格安ジーンズ値下げ合戦 ドン・キが最安値690円 消耗戦突入 生き残りかけ品質追求

 消費不況の中、小売り各社が千円を切る格安ジーンズでしのぎを削っている。3月に「990円」ジーンズが登場すると、各社はより安い商品を相次いで発売。今月中旬には「690円」が売り出され、値下げ競争は過熱するばかりだ。

 現時点で最安値は、ディスカウント大手ドン・キホーテの「驚安ジーンズ」(690円)。14日から東京や九州の一部など約90店舗で販売を始めたところ、約3万本が5日間で完売したという。

 「想像以上の売れ行き」(同社)で、再入荷は11月上旬の予定。今後、約220店舗に販売網を広げ「年内に20万本を売る」と強気だ。

 競争の口火を切ったのは、「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングだ。低価格ブランド「ジーユー」から3月に1本990円で発売し、話題となった。

 衣料品の販売で苦戦するスーパー各社もこれに目を付け、自社ブランド商品として開発。ジャスコを展開するイオンやダイエーが880円で、西友は850円で売り出し、最安値を競った。

 各社は、中国など人件費の安い海外の縫製工場に製造を委託。材料の一括調達や、縫製工程の簡素化、閑散期の発注などでコストを引き下げ、低価格を実現した。

 業界関係者は「低価格ジーンズは高度な縫製技術がいらず、海外生産に向いている。客層も幅広い」と、値下げ合戦の対象になっている理由を分析する。

 百貨店業界では「消耗戦に突入している」との見方が広がる。しかし、イオンの岡田元也社長は「身を削って安くしているというのは根拠がない」と否定。「ベトナムでは当社よりいい製品が半値で売られている。あれ(880円)でも高すぎるぐらい」と言い切る。

 一方、2009年8月期連結決算で過去最高の営業利益を出したファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は「価値のないものは(低価格競争を)生き残れない」と断言。品質の良さが伴わなければ収益を拡大できないとの認識を示した。

 格安ジーンズを購入した消費者が品質に納得し、二本目、三本目を買おうという気になるかが勝負の分かれ目となりそうだ。


=2009/10/27付 西日本新聞朝刊=

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