▲値上げ,生活

大手損保 高齢運転者 保険値上げ 70歳以上 8%超も 事故率の悪化に対応

 損害保険大手の損保ジャパンが、4月に自動車保険(任意)の保険料の年齢区分を細分化し、高齢者ドライバーの保険料を値上げすることが6日、分かった。国内大手損保では初めて。

 首位の東京海上日動火災保険は7月から、三井住友海上火災保険も2011年度以降に新しい年齢区分を導入する計画。いずれも高齢者ドライバーの保険料引き上げを検討しており、損保業界全体に広がりそうだ。

 自動車保険の09年度の国内シェア19・24%で同分野では2位の損保ジャパンは、今回の改定で全体の保険料を平均で1・5%引き上げる。70歳以上の高齢者の場合は8%超の値上げとなるケースもある。

 損保各社はこれまで高齢者の事故率悪化による保険金支払いの増加を経営努力で吸収。ただ、高齢化の進行で自動車保険分野の収益力が悪化。このため事故率が高い高齢者の保険料の引き上げを迫られた。高齢者からは不満も出るとみられる。

 現行の国内大手損保の保険料は若い運転手ほど高く、35歳以上は一律で最安。損保ジャパンは今回の改定で、運転手の年齢条件について30歳以上は10年ごとに区切り、70歳以上は一律に変更する。年齢区分が上がるにつれて保険料が増える仕組みだ。一方、30歳未満の若いドライバーでは値下げとなる場合もある。

 例えば、35歳以上で対人無制限などの一般的な契約では現行の保険料は8万8670円だが、改定後は「30歳以上40歳未満」で8万9200円と約0・6%上昇。「70歳以上」になると9万5820円で一気に8%超の値上げとなる。

 自動車保険をめぐっては、保険料の低いコンパクトカーが増加するなどして保険料収入が減少。さらに高速道路の料金割引による交通量の増加などで事故も多くなり支払い保険金が増えており、各社の採算が悪化している。

 損害保険料率算出機構は09年7月、保険料を損保各社が決める際の基準となる「参考純率」を平均で5・7%引き上げた。

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 ▼損害保険料率算出機構

 損害保険料率算定会と自動車保険料率算定会が統合して2002年に発足。損保各社から収集したデータに基づき、自動車保険や火災保険などの保険料を決める際の基準となる「参考純率」を算出している。損保各社は参考純率を使用する義務はないが、参考純率を目安に独自のデータを加味して保険料を決めている。


=2011/01/07付 西日本新聞朝刊=

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