▼値下げ,その他

NHK 受信料120円値下げ 来年10月から 10%還元に至らず

 NHK経営委員会(数土文夫委員長)は25日、来年10月から受信料を月額で最大120円値下げすることを盛り込んだ次期経営計画案(2012―14年度)を全会一致で議決した。

 受信料が値下げされるのは、ラジオの受信料を廃止し、テレビだけを対象とした1968年以降初めて。

 値下げ額は、口座振替やクレジットカード払いの契約者が月に一律120円、コンビニなどで支払う契約者は同70円。

 08年に策定された現行の経営計画は「12年度から受信料収入10%の還元」と明記し、当時の経営委員長らは「還元は値下げの意味」としていたが、議決された経営計画では値下げに充てる総額は受信料収入の7%にとどまった。東日本大震災を受け、新たに還元策と位置付けた放送施設の機能強化分の0・6%と合わせても7・6%で、「10%還元」は実現できなかった。

 数土委員長は議決後の記者会見で、受信料収入の10%値下げができなかったことについて「国民、視聴者に対し申し訳ない気持ちはある」と陳謝。一方、松本正之会長は値下げについて「経営リスクを勘案すると極めて重い決断だ」と述べた。

 現行の受信料は、地上波だけの契約で月額1345円、衛星放送も契約している場合は2290円。

 値下げの総額は3カ年で1162億円となる。受信料の増収などで賄うなどとしたが、13年度は47億円の赤字を見込む。受信料の全額免除世帯の拡大による減収分を還元とすることも一時検討されたが、見送られた。

 松本会長らNHK執行部は今年9月、月額で最大70円の値下げ案を提示したが、経営委は値下げ額の上積みを要求。執行部は10月、同110円、同120円と2回にわたり修正案を出していた。

 ▼NHK受信料 NHKの放送を受信できるテレビがある世帯・事業所は、受信契約を結ばなければならないと放送法で定められている。地上波契約のみの場合は月額1345円、衛星契約はプラス945円で、NHKの事業収入のほとんどを占める。

 受信契約数の増加や滞納者に対する支払い督促の強化で、2010年度の受信料収入は過去最高の6598億円。10年度末の受信料の支払い率は約74%。


=2011/10/26付 西日本新聞朝刊=

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