▲値上げ,生活

東電 きょう値上げ 家庭用 本格改定32年ぶり

 東京電力は9月1日から家庭向け電気料金で平均8・46%の値上げを実施する。標準的な家庭の9月の支払額は7548円となり8月と比べて347円(4・82%)上昇する。原発停止で火力発電の燃料費が大幅に増えたことが主因だ。原価を見直した本格的な料金改定は、第2次石油危機の1980年以来、32年ぶり。商店や小規模の事業所も含めた値上げ対象は計約2878万件に上る。

 沖縄電力を除く他の電力会社も、燃料費が膨らんで収支が悪化しており、東電に追随して値上げに踏み切る可能性が強まっている。

 東電の広瀬直己社長は31日、「料金メニューやサービスの多様化を進め、厳しい経営合理化にも取り組んでいく」とのコメントを発表した。

 標準家庭は契約アンペアが30アンペア、月間使用量を290キロワット時と想定。支払額には、燃料価格に応じて毎月変動する燃料費調整額や、再生可能エネルギーの普及促進費用を含む。8月分と比べた値上げ幅を、他のケースも含めて東電が試算した。電気使用量が多いほど値上げ幅も拡大するため、家計への影響を少なくするにはエアコンの使用抑制などの節電が鍵を握る。

 商店や事業所の9月の標準的な料金は、月間使用量960キロワット時の場合、8月より3255円増えて3万6円となる。

 東電は、燃料費増などで深刻な赤字が続けば経営が行き詰まり、原発事故の賠償や廃炉作業に支障が出かねないと判断。5月に平均10・28%の値上げを申請した。

 これに対し世論の反発は強く、経済産業省と消費者庁が原価を査定し、人件費などを削って値上げ幅を圧縮した。他電力が値上げを申請した場合も、政府は東電と同様に経費削減の徹底を迫る方針だ。

 企業や自治体など大口向け料金は、ことし4月以降、同意を得た利用者から順次値上げしている。


=2012/09/01付 西日本新聞朝刊=

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