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ドコモ内 競争激化 サムスン値下げ、ソニーに対抗 2トップ以外は戦略転換

 NTTドコモのスマートフォン(多機能携帯電話)夏商戦で首位を走るソニーに対抗し、2位の韓国サムスン電子が今月から最新機種「ギャラクシーS4」の実質値下げに踏み切った。結果として上位2社の優位が一段と強まり、下位メーカーは抜本的な戦略転換を迫られている。

 ドコモは、5月に発売したソニーとサムスンの最新機種を「ツートップ」と位置付け、販売奨励金を重点投入して、実質的な大幅値引きをしている。この戦略が奏功し、6月末時点でソニーの「エクスペリアA」が83万台、サムスンの「S4」が40万台を売り上げるヒットとなった。

 しかしサムスンはソニーに出遅れていると捉え、ドコモの奨励金に加えて自社資金を投入。KDDI(au)やソフトバンクからドコモに乗り換えた人に対し、商品券などを渡して2万円前後を払い戻している。

 これまで最も安いケース同士の比較では、サムスンがソニーより1万円ほど高く、サムスンは「てこ入れしないと劣勢が続く」(関係者)と判断した。東京都内の量販店で両機種を見比べていた会社員は「性能は遜色ないので、価格が下がった分だけサムスンの魅力が高まった」と語った。

 2社が張り合う中、下位メーカーは厳しい。量販店関係者によると「売れるのは上位2社が大半」。シャープ幹部は「これだけ価格差がつくと、なすすべはない」とうなだれる。高画質と省エネが特長の独自液晶「IGZO(イグゾー)」を使い、今後3年程度で国内シェア首位を奪う計画だったが「すべて台無し」(同幹部)という。

 パナソニックは、ドコモの今冬商戦向けの新型スマホを見送る方向だ。「新開発に数十億円かかり、半年ごとに出すのは現実的でない」として法人向けの頑丈なスマホに重点を移す戦略を描く。

 NECは、中国の聯想(レノボ)グループと携帯事業統合を交渉中だ。市場ではドコモが米アップルの新型iPhone(アイフォーン)の導入を今秋にも決断するとの観測がくすぶる。NEC幹部は「アイフォーンが導入されたら勝負は終わり」と語った。

=2013/07/06付 西日本新聞朝刊=

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