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NTT西日本 QTNet 光回線 値下げ争い 普及率低い九州で火花

 光ブロードバンド(高速大容量)サービスを提供する通信業者の価格競争が激化している。この夏、NTT西日本(大阪市)と九州通信ネットワーク(QTNet、福岡市)が相次いで値下げキャンペーンを実施。光の普及率が低い九州で、新規加入者の獲得に力を入れている。

 「ぎりぎりの価格に引き下げた」。九州の契約数が134万回線で、シェア7割を超えるNTT西日本の玉村知史取締役九州事業本部長は強調する。8月1日に打ち出したキャンペーン「どーんと割」で、光サービス「フレッツ光」の新規加入者の負担を軽減する。

 通信速度が最大毎秒1ギガビットのサービスは一戸建て向けで通常月額5670円だが、2年以上の長期契約で値下げ。プロバイダーがNTTぷららの場合はプロバイダー料金込みで2年目まで4315円以下に設定。3年目に5365円に上がった後は、毎年105円ずつ下がり、8年目以降は4840円に据え置く。マンション向けも16戸以上契約の代表的プランは通常3360円が、ぷららのプロバイダー料金込みで2年目までは3181円以下に割り引く。

 玉村本部長は「NTTは他社に比べて価格が高いというイメージがあるが、そうではない。イメージを払拭(ふっしょく)したい」と強調。9月30日までのキャンペーン期間の延長を検討している。

 対抗するのは「BBIQ」を展開する九州電力グループのQTNet。これまで中心だった比較的安価な100メガビットのサービスが得意分野だが、最大通信速度が10倍の1ギガビットでも値引きプランや特典を投入。シェア17%(31万回線)の拡大を目指す。

 新規加入者を対象に2年間、料金を割り引くキャンペーン「いきなり割」を9月1日に始めた。電話やホームページで直接申し込んだ場合、最初の2カ月間は無料で、3カ月目から24カ月目まで値下げする。申し込み期限は11月30日。

 一戸建て向けの月額通常料金はプロバイダー料金込みで6090円だが、5年契約なら3~24カ月目は4305円でその後は4935円に抑える。マンションタイプ(16戸以上)は、3~24カ月目が3675円だが「加入者の増加が見込める場合には、交渉で2千円台まで下げることもある」(同社)と徹底抗戦の構えだ。

 値下げ合戦の背景には、九州は光ブロードバンドの普及が遅れている事情がある。九州総合通信局によると、2013年3月末時点の九州の世帯普及率は32・7%。トップの関東、関西の49・0%と16・3ポイントの差をつけられ、地域別で最も低い。両社は「料金を引き下げ、普及率を高めたい」と口をそろえる。

 光サービス「auひかり」を提供するKDDI(東京)も携帯電話加入者向けなどに値下げプランを打ち出しており、今後も価格競争は激しさを増しそうだ。

=2013/09/04付 西日本新聞朝刊=

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