▲値上げ,その他

値上げの秋 あれもこれも 乳製品 レトルト 自動車保険 家計 消費増税と二重苦

 乳製品や魚介類の缶詰などの食品が9月1日から順次値上がりする。世界的な天候不順で原料価格が上昇したほか、原油の高騰などで生産コストが膨らんでいることが背景にある。一部の製品は8月までに値上げを実施しているが、さらに価格上昇の動きが進む。消費税増税で既に出費が増えている家計は一層の負担を強いられそうだ。

 特に値上げが目立つのは乳製品だ。乳牛の餌となるトウモロコシが、主要産地の北米の天候不順が響いて価格が高止まりしたことが影響した。雪印メグミルクは、乳飲料「すっきりCa鉄」やヨーグルトなど乳製品7品目の希望小売価格を5~10円値上げする。9月下旬からは家庭用チーズ9商品の容量も順次減らす。六甲バター(神戸市)も、スティックチーズなど7品目を6・6~25%減量する。

 国内漁獲量の減少で、魚介関連商品も価格が上がる。マルハニチロは、サケやサバ、カニ、ホタテを使った缶詰の価格を10~30%上げる。親子丼などレトルト食品5品目も約8%上げる。同社は「燃料費や人件費が上がり、企業努力の限界」と強調する。

 UCC上島珈琲(神戸市)は、ジャマイカのコーヒー農園がハリケーンや病虫害などの被害を受けて生産量が半減したため、家庭用のコーヒー製品7品目を平均40%値上げする。

 食品以外でも値上げが広がる。東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドは平日夜限定の割引チケット「アフター6パスポート」を500円値上げする。9月1日に合併する損保ジャパン日本興亜は、旧日本興亜分の自動車保険料を平均2・5%上げる。

 円安や原油高の影響で、旭硝子は住宅やビルに使う建築用ガラスの販売価格を10~20%引き上げる。三菱製紙は10月1日出荷分から食品包装紙などを10%以上値上げし、日本通運も9月から企業向けのトラック輸送料金を約15%上げる。

 第一生命経済研究所の永浜利広主席エコノミストは「生活必需品の値上げ分をほかの消費財で切り詰めざるを得ず、個人消費は当面冷え込むだろう」と指摘する。

=2014/08/31付 西日本新聞朝刊=

カテゴリの一覧

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]