▲値上げ,その他

インフル予防接種 値上げ ワクチン改良で納入価格1.5倍 控える患者 増える恐れ

 季節性インフルエンザを予防するワクチン接種費用が値上がりしている。今季から成分が変わり、製造原価が上がったためで、自治体などによると、納入価格は昨季の1・5倍。65歳以上の高齢者など、予防接種法で接種が推奨された人の自己負担を増額する自治体も相次ぐ。接種は例年11~12月にピークを迎え、医療関係者は接種率の低下を懸念している。

 インフルエンザワクチンは今季から、含まれるウイルスの種類が従来の3種類から4種類に増えた。厚生労働省が「効果が高まる」として決めた。ワクチンを製造販売する国内大手4社は価格を公表していないが、医師や自治体の担当者は「大人1回分1500円を提示された。昨季は千円だった」と明かす。

 インフルエンザワクチンは公的医療保険の対象外で、自由な価格設定が認められている。接種を受ける人は、ワクチン代に医師の技術料などを加えた費用を医療機関に払う。ただ、65歳以上の高齢者などは、予防接種法で定められた定期接種の対象のため、市区町村が助成し、受ける人の自己負担額を決めている。

 自治体の対応は差がある。福岡市は65歳以上の自己負担額を昨季の1200円から300円増の1500円にアップ。「ワクチン代の値上がりに伴い増額した。ワクチンが改良されたことをPRし、理解を求めたい」としている。北九州市は昨季から500円増。一方、佐賀市や大分市、宮崎市は昨季と同額に据え置いた。

 任意接種の料金も医療機関によってさまざま。福岡市中央区の診療所は昨季から400円増しの4千円にした。据え置いた市内のある病院は「患者の負担感が強くなれば接種を控えてしまう。ワクチンの効果が高まっても打たなければ意味がない」と説明している。

=2015/11/20付 西日本新聞朝刊=

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