筑後七国の魅力体感 商工連合会が体験観光ツアー 座禅、キノコ収穫、大川組子… [福岡県]

大川組子の第一人者、木下正人さん(左)の指導で組子に挑戦
大川組子の第一人者、木下正人さん(左)の指導で組子に挑戦
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鳥の鳴き声が聞こえる八楽会奥之院で座禅体験
鳥の鳴き声が聞こえる八楽会奥之院で座禅体験
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大木町の道の駅おおきでキノコのもぎ取り体験
大木町の道の駅おおきでキノコのもぎ取り体験
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 県南地域を舞台にさまざまな観光プログラムを作成している、矢部川流域5市2町(柳川市、八女市、筑後市、大川市、みやま市、大木町、広川町)の商工会議所と商工会でつくる「筑後七国商工連合会」。豊かな自然に伝統産業、特産の農産物といった地域の観光資源をもっと知ってもらおうと、同連合会はマスコミや旅行会社などの関係者を招いて「筑後七国着地体験型観光周遊ツアー」を企画した。眠らせたままではもったいない筑後七国の魅力を体感してきた。

 ツアーは11月初旬。新聞やラジオのほか、福岡市内の出版社や県観光連盟の関係者など12人が参加した。バスで筑後市の筑後商工会議所を出発し、初めにみやま市瀬高町女山の仏教寺院・八楽会教団奥之院を訪問。春には約2千本が花を咲かせる「しゃくなげ寺」として知られる。住職の小川和照さん(45)の指導で20分間の座禅を体験した。足を組むのに苦戦したが、鳥の鳴き声と小川のせせらぎが聞こえる中、しばし俗世間の忙しさを忘れた。

 続いて大木町横溝の道の駅おおきに移動。バイキング形式の昼食後、キノコのもぎ取りを体験した。同町は全国有数のキノコの産地で、道の駅では瓶に生えたシメジやエノキを直接もぎ取って購入することができる。

 冷たく湿った空調が保たれキノコもぎとりギャラリー「もぎりー」には、ポット栽培のキノコがずらり。エリンギ100円、シメジ120円、ヌメリスギタケ130円と値段も手頃だ。

 大川市では、伝統産業の大川家具を支える技術を学ぶ。向かったのはJR九州の豪華寝台列車「ななつ星in九州」の内装を手掛けた大川組子の第一人者、木下正人さん(52)の工房「木下木芸」。工房内の展示場には、木下さんの組子作品が数多く並ぶ。ランプや小物入れなどの建具以外の作品も多く、木下さんは「伝統的な日本家屋が少なくなってきており、組子の技術を残すためさまざまな分野に挑戦していきたい」と語る。

 木下さんの指導で、参加者の1人が組子のコースター作りに挑戦した。近くで見ると精密に削り出された木片がパズルのように組み合わされ、細かい模様を生み出す様子が分かった。

 再び筑後市に戻り、水田天満宮に参拝。境内の恋木神社は「日本で唯一の恋愛の神様」を祭っており、恋愛のパワースポットとしても有名だ。女性の参加者は巫女(みこ)姿になり、七五三祝いの千歳飴(ちとせあめ)の袋詰めを体験した。巫女を体験した県観光連盟の石橋さやかさん(33)は「久留米市出身ですが、知らないことばかりで驚きました。職人の世界の素晴らしさをもっと発信していきたい」と話していた。

 地元の人には当たり前のことでも、観光客から見れば新鮮さや驚きを感じる素材がまだ数多く眠っていることを実感した。

=2016/12/01付 西日本新聞朝刊=

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