富松孝侑さんの展示館開館 久留米市三潴町の生家改装 [福岡県]

富松孝侑さんの作品が並ぶアトリエ展示室。遺影も置かれている
富松孝侑さんの作品が並ぶアトリエ展示室。遺影も置かれている
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生家を改修した展示室。作品を自由に触ることができる
生家を改修した展示室。作品を自由に触ることができる
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 木彫の美を追求し続けた久留米市出身の彫刻家、富松孝侑(たかゆき)さん(1935~2014)の遺作を集めた展示館が、同市三潴町高三潴にオープンした。富松さんの生家やアトリエを改装し、約200点を紹介している。富松さんの生前の思いをくみ、作品にじかに触れることができるのが特徴で、運営する親族は「作品に込められた思いを感じてほしい」と来場を呼び掛けている。

 富松さんは三潴高を卒業後、東京芸術大彫刻科に進んだ。西日本美術展や現代日本美術展などで数多くの賞を受賞。74年から愛知県立芸術大で学生の指導に携わり、91年に教授に就任。2000年の退官後は三潴に戻り、作品制作の傍ら、福岡教育大や九州産業大で講師を務めた。

 昨年4月には生前に親交のあった芸術家らが遺作展を久留米市美術館で開催。会場を訪れた教え子から「先生の作品を多くの人に知ってもらいたい」との声が上がり、親族が中心になって生家などを改装し、1月21日に開館した。

 展示館では、さざ波のような曲線が印象的な「88-漂」や、木に銅の板を張り付けた「遠い日」などの抽象作品のほか、木の温かみを生かした椅子やタンスといった実用的なものまで幅広く展示しており、旧アトリエには富松さんの遺影も置かれている。

 今後も倉庫に保存している数百点を順次入れ替えながら展示していく予定。富松さんの義弟で同館運営管理者の新山正英さん(74)は「文化に触れる地域の拠点にしたい。地元の小中学生が感性に触れ、第2の富松がこの地から生まれれば」と思いを語る。

 入館料は高校生以上500円(コーヒーと菓子付き)。開館時間は午前10時~午後5時で、土日祝日は午後7時まで。月曜休館。

=2018/02/03付 西日本新聞朝刊=

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