久留米大生が小説出版 「Jに羽根はいらない」バスケ題材 中高生の交流描く 界達かたるさん [福岡県]

出版した小説を手にする界達かたるさん
出版した小説を手にする界達かたるさん
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 学生作家の久留米大文学部情報社会学科3年、界達(かいたつ)かたるさん(21)=ペンネーム、熊本県荒尾市在住=が1月末、バスケットボールを題材にした青春小説「Jに羽根はいらない」(日本橋出版)を出版した。これまで電子書籍で作品を発表した経験はあったが、紙書籍は初めて。自ら企画を持ち込み、出版にこぎ着けた。

 界達さんは高校生が漫画家を目指す人気漫画「バクマン。」や、ライトノベル出身の作家有川浩さんの作品を読んで小説家を志したという。小説の書き方を解説した書籍やインターネットサイトを見て独学。中学2年の冬、初めて原稿用紙357枚の第1作を書き上げた。

 中高時代は部活や生徒会活動に忙しい日々の中、週末に1日1万字を書き、新人賞への投稿を続けた。これまで講談社メフィスト賞で3度最終選考に残り、本年度は小説投稿サイトが主催する「第16回星の砂賞」の最高賞を受賞した。

 「Jに羽根はいらない」は、試合中のけがを理由に部活を辞めようと考えている女子中学生と、思いがけない困難に直面しながらそれでもバスケットと関わり続けようとする男子高校生の交流を描く。

 5歳からバスケットに打ち込んだ界達さんは、やむを得ない事情で高1の時に所属していたバスケ部を辞めた。インターハイ出場が夢で、今でも退部したことが良かったのか自問自答することもあるという。この経験を踏まえ「世の中は理不尽で、何かを好きであり続けることの難しさや大切さを描きたかった」と語る。

 今後は、大学職員や地方出版社への就職を目指し「創作活動は二足のわらじで続け、いずれ社会人の経験を生かした小説も書きたい」と意気込む。新書判、209ページで1728円。インターネット通販サイト大手アマゾンや出版社のホームページから購入できる。

=2018/02/13付 西日本新聞朝刊=

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