掘割にニホンウナギ復活を 柳川市で6月、円卓会議発足 [福岡県]

ウナギ円卓会議の設立準備会で活動を報告する伝習館高生物部員
ウナギ円卓会議の設立準備会で活動を報告する伝習館高生物部員
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 柳川市の掘割にかつて生息した絶滅危惧種のニホンウナギ復活を目指す「ウナギ円卓会議」が6月にも発足する。有明海再生を目指す柳川市のNPO法人「SPERA森里海・時代を拓(ひら)く」が企画。市立図書館あめんぼセンターで開かれた設立準備会には研究者や高校生、市民計約20人が参加し、意見を交わした。

 柳川には約400年前に造られた掘割が残り、多くのウナギが捕れたが、河川の護岸整備などで昭和30年代ごろから激減した。現在、地元の伝習館高生物部がニホンウナギをよみがえらせようと、稚魚のシラスウナギを矢部川で捕獲して飼育。標識を付けて掘割に放流している。

 準備会は15日にあり、伝習館高生物部員が活動を報告し、九州大大学院の望岡典隆准教授(水産増殖学)が近年のシラスウナギの漁獲動向を説明した。総合地球環境学研究所(京都市)の田村典江上級研究員(自然資源管理)は「水産庁は年間3億円の予算でウナギの完全養殖に取り組んでいるが、河川の自然度を高めるなどより安価な解決策があるのではないか」と述べた。

 会議の運営費は三井物産環境基金の助成金などで賄う予定。法人理事長代行の田中克・京都大名誉教授は「ウナギをよみがえらせることは水辺環境の再生、食文化の継承、観光振興などにつながる」として、多くの参加を呼び掛けている。

=2018/03/20付 西日本新聞朝刊=

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