「小児がんに関心を」リボンツリー 息子亡くした母ら 小竹町役場など12カ所に設置 [福岡県]

小児がんへの理解と支援を呼び掛けるゴールドリボンツリーを小竹町役場に設置する内藤真澄さん(右)と山本章子さん
小児がんへの理解と支援を呼び掛けるゴールドリボンツリーを小竹町役場に設置する内藤真澄さん(右)と山本章子さん
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 2月15日の国際小児がんデーに合わせて「がんの子どもを守る会九州北支部」(山本章子代表)は29日、小竹町役場と飯塚信用金庫本店(飯塚市)に小児がん啓発のシンボルのゴールドリボンを結ぶツリーを設置した。県内外の19カ所に設置し、うち12カ所は筑豊地区。一人息子を白血病で亡くした同支部副代表の内藤真澄さん(53)=久山町=は飯塚市出身で「筑豊から小児がんへの理解が広がるような取り組みを続けたい」と話している。

 内藤さんの長男駿君は、1歳4カ月の時、高熱とせきが止まらず、検査した九州大病院で白血病と診断され、入院した。臍帯血(さいたいけつ)移植で容体が安定したこともあったが、2011年11月1日に亡くなった。

 内藤さん夫妻がともに44歳だった結婚8年目でようやく授かった命。3年2カ月という短い人生。内藤さんは駿君が亡くなって、家から出ることができなくなった。

 元気を取り戻すきっかけになったのは14年、「命の現場に立ち会う学生に、生の声を伝えてほしい」と九大病院から、看護学生へ向けた講演の依頼だった。駿君が生まれた喜び、発病のショック、看病、そして別れ。初めて心境を吐露すると、涙を浮かべる看護学生もいたという。

 「伝えることで、駿の命が役立つのかな。忘れられることがさびしい」

 その後、同支部に入り、九大病院に入院する子どもの親の話を聞き、アドバイスするボランティア団体「すまいる」を立ち上げた。

 毎年、各地にツリーを設置するが、代表の山本さんも筑豊地区(鞍手町)出身だったこともあり、今年は「自分たちの故郷の筑豊で多くの人に小児がんについて伝えたい」と、各自治体を中心に説明することで、理解者を増やしていった。

 この日、小竹町役場ではツリー設置に町商工会青年部や町職員が協力し、小児がんを説明するチラシやポスターも並べた。ゴールドリボンは世界共通のシンボルマークで、来場者がツリーにリボンを結ぶことで小児がんへの関心を高め、支援を広げるのが狙い。

 山本さんは「多くの方々の協力で活動できる。ツリーを見ることで小児がんがどんな病気か関心を持ってほしい」と話し、内藤さんは「これからも活動を続け、支援の輪が広がればうれしい」と述べた。

=2018/01/30付 西日本新聞朝刊=

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