「なぜ北九州なのか」 小倉切断遺体 添田町 住民らに驚きと悲しみ [福岡県]

 「添田の女性がなぜ北九州で」「もっと話を聞いていればよかった」-。北九州市小倉南区の吉田川周辺で見つかった白骨化した女性の切断遺体が、添田町の外池晴美さん=当時(29)=と判明した30日、同級生や地域住民に驚き、悲しみが広がった。

 外池さんの自宅は、役場に近い町営住宅。小中学校の同級生の女性によると、外池さんは「中学校のころはおとなしい印象だった」。この女性が数年前に町営住宅に引っ越してきた際、外池さんは既に暮らしていたが、付き合いはなかったという。

 外池さんには子どもがいたといい、女性は「なぜ北九州で見つかったのか。顔見知りの同級生が事件に巻き込まれ、驚いている。私にも小さな子どもがいるので、外池さんの子どものことが心配だ」と話した。

 昨春ごろ、「生活環境が気になる」と情報提供があり、地元の区長(65)と民生委員の大田原靖さん(74)が自宅を訪ねた際、外池さんはドア越しに対応。区長によると、母親は約10年前に亡くなっており、父親は見かけないことから、2人は「経済的に苦しく、子育てで悩んでいる場合は、相談してほしい」と伝えたが、元気がない感じで、うなずくだけだったという。

 2人はその後、数回、自宅を訪ねたが、チャイムを鳴らしても反応がなかったという。区長は「こんな事件に巻き込まれるとは思わなかった。同じ町営住宅の人が悲しい目に遭って言葉がない。気軽に相談してほしかった」と肩を落とし、大田原さんは「最近、民生委員の会議で外池さんの話を聞かなかったので、暮らしが落ち着いたと思っていたのに。未然に防げれば良かったが…。気の毒でならない」と話した。

■「のどかな場所なのに」 小倉南区の住民

 北九州市小倉南区上吉田4丁目の吉田川周辺で、女性の切断遺体が見つかってから約4カ月たった30日、身元が添田町の外池晴美さん=当時(29)=と判明した。外池さんの自宅から遺体発見現場は約30キロ離れており、住民から驚きとともに不安の声が聞かれた。

 「ホタルが舞うのどかな場所。どうして添田の女性が…」。吉田川近くの会社員男性(68)は言葉を失った。現場は九州自動車道の高架下近く。車は日中でも時折通るほどで、出歩く人もほとんど見かけない。

 地元の女性(80)によると、県警の捜査員が数回、集落を訪れ、行方不明者がいないか尋ねたという。「近所中で心配していたので、身元が分かってひとまず安心した」と語った。

 一方、近くのパート女性(50)は「(被害者は)29歳で将来があったろうに、心苦しい」と顔を曇らせた。現場から700メートルほどの小学校に息子が通う主婦(36)は「怖いので子どもに1人で外に出ないよう注意していた」と語り、事件の一刻も早い解決を求めた。

=2018/01/31付 西日本新聞朝刊=

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