情報公開請求者名漏えい 北九州市、市議会会派に [福岡県]

 北九州市議会の各会派の政務活動費(政活費)について、領収書の情報公開を求めた報道機関や市民団体の名前などを、同市議会事務局が請求者に無断で会派側に漏らしていたことが分かった。漏えいは遅くとも2013年度に始まり、確認が取れただけで計11件。23日に記者会見した松本久寿事務局次長は「情報公開制度の趣旨に照らし不適切だった。今後は情報提供を行わない」と述べた。

 事務局によると、提供したのは13年度以降の請求計22件のうち全会派を対象とした請求などを除く分で、報道機関5件、市民団体6件。社名や団体名のほか事務所費などの請求内容を、会派の経理担当者らに対し、公開直前に口頭で伝えていたという。理由を「報道機関などの問い合わせに円滑に対応できるよう、1人会派も含め該当会派に伝えてきた」と説明している。

 市民団体「政治資金オンブズマン」共同代表の上脇博之神戸学院大教授(憲法学)は「情報公開請求をする人が萎縮する危険性があるのに加え、仮に議員が不正をしていれば証拠隠滅につながる可能性もある。どういう経緯で始まり、なぜ続いてきたのか、説明すべきだ」と指摘した。

 一方、同市議会事務局は会見で、議会傍聴者が名前や住所、年齢を記した「傍聴整理票」を、議員の依頼に応じて閲覧させていたことも明らかにした。現在開会中の9月定例会では2人に計17人分を閲覧させ、うち1人に12人分のコピーを渡した。いずれも礼状送付が目的という。事務局は「個人情報取り扱いの認識が甘かった。今後は閲覧させない」としている。

=2016/09/24付 西日本新聞朝刊=

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