高齢者の転倒状況データ化 行橋市消防本部と福祉部連携 搬送時聞き取り不慮の事故防止へ [福岡県]

行橋市福祉部と連携し高齢者の転倒、転落対策に乗り出した同市消防本部
行橋市福祉部と連携し高齢者の転倒、転落対策に乗り出した同市消防本部
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 行橋市消防本部と同市福祉部が連携し、高齢者の転倒や転落防止に乗り出している。消防本部は救急搬送時の様子などを記す「チェックシート」を独自に作成。お年寄りに関しデータ化し、福祉部と共有して対策を講じる方針だ。県によると、県内の自治体で消防と福祉行政の連携は珍しいという。

 消防本部と福祉部によると、高齢者の不慮の事故防止などが目的。お年寄りの転倒や転落は、骨折に伴う寝たきりなどにつながりかねないとの危機意識が背景にある。

 チェックシートは2016年度初め、消防本部警防課の職員13人が作成した。対象者は交通事故を除くすべての「一般負傷者」。救急隊長が搬送時に患者から聞き取ったり、家族らから聴取したりする。

 調査はまず、転倒か転落か▽発生場所は一戸建てか共同住宅か▽負傷部分▽世帯構成-の4項目をチェック。このうち転倒は「滑り」「つまずき」「ふらつき」に仕分けし、それぞれ原因を追究。照明の有無、現場の整理整頓の状況なども調べる。一方、転落は階段やベッドなど発生場所を15種類に分け、原因や転落した高さなど詳細に聴く。

 チェックシートは救急搬送時に通常記入している書類と一緒に消防本部へ提出し、データ化。市福祉部が高齢者のみを抜き出して解析し転倒、転落の予防策の立案などに生かす方針。今後、個人情報の取り扱いなどを協議するという。

 福祉部などによると、市の高齢化率は28・3%(3月末現在)で、県平均の26・2%(同)より高い。市内の昨年の救急搬送は3220件。このうち一般負傷搬送数は391件だが、高齢者は266件と約7割を占める。消防本部の則行敏美警防課長は「昨年を含め3年間で500件以上のデータを集め、分析の精度を上げたい」としている。

=2017/08/12付 西日本新聞朝刊=

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