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豊前の戦前戦後、街並み活写 市や学校に無償で提供 永島写真館の永島教生さん [福岡県]

永島写真館の門の前でカメラを手にする店主の永島教生さん
永島写真館の門の前でカメラを手にする店主の永島教生さん
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映画館があったころの豊前市中心部
映画館があったころの豊前市中心部
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宇島港で憩ううたせ船
宇島港で憩ううたせ船
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昭和40年代ごろのみなと祭りで、多くの大漁旗を掲げて海上パレードへ向かう漁船
昭和40年代ごろのみなと祭りで、多くの大漁旗を掲げて海上パレードへ向かう漁船
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豊前市が誕生する合併前の八屋町役場
豊前市が誕生する合併前の八屋町役場
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 旧中津街道沿いにある豊前市宇島の永島写真館は、90年以上続く市内で最も歴史がある写真館だ。戦前戦後の豊前市の街並みや、人々の暮らしぶりが分かる写真が約千点残る“資料館”でもある。豊前市制60周年を記念した昔の写真集や、築上中部高の記念誌などに写真を提供したほか、市の水産振興施設「うみてらす豊前」で29日から11月12日まで開かれる「宇島むかし写真展」にも複数の写真を貸し出し、地域活性化につなげたい考えだ。

 屋久杉で造られたとされる黒い門があり、横には今の成人式や結婚式などの記念写真が飾られている。写真館には大きな写真パネルが展示され、フィルムに相当する昔のガラス乾板も箱に入った状態で保管されていた。

 写真館は、現店主の永島教生さん(65)の父、故義人さんが1925年ごろ、市内に開いた。旧陸軍大刀洗飛行場(筑前町など)で写真を担当しており、地元では有名なカメラマンだったらしい。昭和天皇の九州訪問の様子を宇島駅で撮影したものや、宇島港改修工事が詳しく分かる写真が数多く残っている。当時の写真からは、宇島港に寄港する船も多く、映画館があるなど、地域がにぎわっていたことが一目で分かる。

 今では学校の修学旅行や記念式典などの写真撮影が目立つようになったが、永島さんは60~70年代にかけて趣味で市内の求菩提山や犬ケ岳などに登り、写真を撮り続けたという。修験者が暮らしていた坊の跡や、季節感あふれる山の風景なども鮮明に写っている。

 撮影したフィルムが増えすぎ、廃棄処分したものもある。しかし、「古い写真は、撮影当時にタイムトリップさせてくれる。年配者が喜ぶ姿を見るとカメラマンとしてもうれしい」という思いが、いろいろな団体への無償貸し出しにつながっている。

 1枚の写真からでも地元の歴史を学ぶことはできる。子どもからお年寄りまで郷土愛を育み、地域に誇りを持ってもらうことが永島さんの願いだ。

   ◇    ◇

 古い写真はいずれも永島写真館所蔵。

=2017/10/07付 西日本新聞朝刊=

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