記録作家の故・林えいだい氏資料室 福岡市に2月オープン 管理者・森川さん「遺志継ぐ」 [福岡県]

林えいだいさんの遺稿を手に思い出を語る森川登美江さん
林えいだいさんの遺稿を手に思い出を語る森川登美江さん
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 昨年9月に83歳で亡くなった記録作家、林えいだいさんの資料館「ありらん文庫」(田川市)の自筆原稿や取材ノート、写真など遺品の多くが福岡市に移され、月命日の2月1日に資料室としてオープンする。ありらん文庫の管理者で大分大名誉教授の森川登美江さん(72)は「より多くの若者に林さんの遺志に触れてほしい」と話している。

 林さんは、田川市を拠点に戦時中の朝鮮人強制連行やカネミ油症事件の実態に迫り、約60冊の著作を執筆した。森川さんは1995年、ありらん文庫の開設を知り、田川を訪ねて林さんとの親交が始まった。「取材で同じ事を3回は聞くので、なぜか尋ねたら『それでも同じ事を言っていたら信用できる』と。この人の書くものは信じられると思った」という森川さんはその後、22年間にわたって取材や執筆などを支えた。

 資料室は、福岡市中央区梅光園の森川さんが所有するビルに「記録作家 林えいだい記念ありらん文庫資料室」として開設する。田川市のありらん文庫は当面、存続させるとしている。

 18日に報道陣向けに開かれた内覧会で、森川さんは「あったことをなかったことにしてはいけないという林さんの信念を感じ取ってほしい」と語った。

=2018/01/19付 西日本新聞朝刊=

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