ホークスファンタブレット

「ハイヒールのまま」イチゴ狩り、女性客に好評 [福岡県]

大きな粒と甘みが特徴的な「かおりの」(池さん提供)
大きな粒と甘みが特徴的な「かおりの」(池さん提供)
写真を見る
イチゴの手入れをする池さん。「この青い実が、週末には真っ赤なイチゴになります」
イチゴの手入れをする池さん。「この青い実が、週末には真っ赤なイチゴになります」
写真を見る

 イチゴの食べ放題が時間無制限で楽しめるイチゴ狩り農園「池いちご園」が、福岡市西区今津にある。今津運動公園の近くで、青果店や百貨店への出荷を行っていない農園だが、評判が口コミで広がり、週末になると大勢の人でにぎわっている。農園を運営する池澄代表(57)は「甘くておいしいイチゴが今津地区の観光の起爆剤になれば」と、こだわりのイチゴ栽培を行う。

 池さんの育てるイチゴは酸味が少なく甘みの強い品種「かおりの」。もともと三重県で生まれ、他の品種よりも粒が大きく糖度が高いのが特徴だ。たとえば県産ブランド「あまおう」の糖度が13度ほどだが、かおりのは16~17度と高く、春先になるにつれて20度を超えることもあるという。大きな粒では90グラム以上のものもあり、その甘みと重量感が人気を呼んでいる。

 午前10時の開園より3時間も前から来場者の列ができ、開園前に受け付けを締め切ることも。毎週、車で1時間以上かけて訪れる常連客も少なくない。

 「他の農園ではできないことをやりたい」。約40年前、農業を始めた当初は青果店などへの出荷も取り扱うイチゴ農家だった。10年ほどで「次のステップに進みたい」とイチゴ栽培から手を引き、コチョウランを育て始めた。20年にわたって花を育て、台湾などにも苗を出荷していた。

 8年前、不景気から花の売れ行きが落ち、苗の注文も減少。未使用の温室が増えたため、空きスペースでイチゴの栽培を再開。「これからは出荷で稼ぐよりも食べ放題がウケる時代だ」と、思い切って空きスペースをイチゴ狩り専用農園に切り替えた。それまでコチョウランの栽培をしていた温室は床がコンクリート張りだったため、女性客から「ハイヒールのままイチゴ狩りができる」「清潔で汚れない」と好評だった。次第に人気を呼び、客足が増えてからはコチョウラン栽培もやめ、イチゴ一筋に。

 父親もイチゴ農家で、幼いころからイチゴに囲まれて育った池さんは「専門的なことも学んだ。イチゴのことならなんでもわかる」と自負する。長年イチゴと付き合うことで、苗の「顔」となる葉を見れば“体調”が分かるという。状態を確認しながら毎日の水分や養分、温度、湿度などを調整。来た人に「おいしかった」と満足してもらえるイチゴ作りにこだわっている。

 「イチゴ園には毎週多くのお客が来るのに、その後はどこにも寄らずに他の地区に逃げられている」と嘆く。近隣に観光スポットが少ないからで、地域にお金を落としてもらう仕組みを作り、町全体が潤う方法はないか探っているという。

 12月中旬から6月初旬まで、毎週土、日曜に農園を開放する。イチゴの食べ放題や持ち帰りのほか、80歳の母親が作るいちごジャムも販売している。池いちご園=092(806)3995。

=2017/02/17付 西日本新聞朝刊=

◆500台限定!ホークスファン専用のタブレットが今月より発売開始。プレミアム特典も。

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]