芸術が「仕事」13人の歩み 博多区の「アトリエブラヴォ」初の作品集 活動15年 代表作や素顔紹介 [福岡県]

一度描いた顔を白色の絵の具で上塗りしていく近良輔さん
一度描いた顔を白色の絵の具で上塗りしていく近良輔さん
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「インパクトのあるものを」と描いている樋渡幸大さん
「インパクトのあるものを」と描いている樋渡幸大さん
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色を塗って乾かし、出来栄えを見つめる山下聖子さん
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完成した作品を眺める高田扶美さん
完成した作品を眺める高田扶美さん
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アトリエブラヴォが出版した初の作品集
アトリエブラヴォが出版した初の作品集
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福岡市博多区にあるアトリエブラヴォの事業所と、作品集(手前)
福岡市博多区にあるアトリエブラヴォの事業所と、作品集(手前)
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 福岡市博多区の障害福祉サービス事業所「JOY倶楽部(くらぶ)」のアート部門「アトリエブラヴォ」が今月、15年の歩みをまとめた初の作品集を自費出版した。紙箱折りなどが授産施設の一般的な作業だった2002年、芸術活動を「仕事」としてスタート。年30~40件の創作依頼が届くまでに成長した現・元メンバー13人の代表作や素顔を掲載している。16日からは出版記念の作品展が福岡市で始まった。

 現在のアトリエブラヴォには20~30代の12人が在籍。日々事業所に通い、色鉛筆や絵の具などの画材を持ち、キャンバスに向き合っている。今月、事業所で創作の様子を見せてもらった。

 「独自性がなければ、私の作品ではない」。人物や背景の線や陰を、曲線をあまり使わずに直線で描いていた樋渡幸大さん(35)はそう言い切る。絵の中は、細かな部品で構成された別世界のようだ。

 少し塗ってはドライヤーで乾かし、下絵の線をはみ出さないように色を付けていた山下聖子さん(30)は、一つの絵を描き上げるまでに「半年から1年はかかります」。現在制作中のクリスマスツリーは東京オリンピックのある2年後の完成を見据えているという。

 アクリル絵の具を何度も塗り重ねる近良輔さん(36)は、描いた線に異なる色を上塗りし、その上に再び線を描いていた。「色がいろんなものをつくる」

 「住みたい家の絵を描いた」と話したのは高田扶美さん(31)。柔らかな色彩や素朴な輪郭が、ほのぼのと感じさせる。芸能人なども作画対象にすることもあり、「色を重ねるのが好き」だと言う。

 作品集には、こうしたメンバーと一緒に仕事をしたり、ボランティアとして事業所を訪れたりした人が、各メンバーの人物像を紹介する寄稿文を掲載した。

 作品集のタイトルは「BRAVO! ART ともに、ともに。」。まだアトリエブラヴォの存在を知らない人にも関わりを持ち、ともに歩みたいという思いを込めたという。

 作品集は全156ページで、2500円。2千部作成した。

■天神で作品展

 作品展は28日まで、福岡市中央区天神2丁目の「ひよ子ギャラリー天神」。作品60点以上を展示するほか、それ以外の作品も持ち込み、約3千~4万円で販売する。午前11時~午後7時(最終日は午後5時半)。20、21両日午後は来場者の似顔絵を描くコーナーも。

=2018/01/17付 西日本新聞朝刊=

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