自閉症啓発の青い福岡タワー 4月2日照明点灯 [福岡県]

青色にライトアップされた福岡タワー(写真は昨年の様子)
青色にライトアップされた福岡タワー(写真は昨年の様子)
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 国連の「世界自閉症啓発デー」の4月2日、福岡タワー(福岡市早良区)がイメージカラーの青色にライトアップされる。名所旧跡を「癒やし」や「希望」を表す青色に染める世界的な取り組みで、福岡タワーでの実施は昨年に続き2回目。主催者側は「一人でも多くの人に自閉症のことを知ってほしい」と話している。

 自閉症は先天的な脳機能障害(発達障害)の一つ。重い知的障害を伴う場合だけでなく、知的な発達の遅れがない高機能自閉症、興味や関心の幅が狭いアスペルガー症候群など、その程度は幅広い。言葉の遅れ、知覚過敏、不器用など特性も百人百様であることから、近年ではこれらを包括し「自閉症スペクトラム(連続体)」と呼ばれている。

 「外見からは分かりにくい障害で『変な奴だ』と排除されてしまうことが多い」。主催者団体の一つ、市自閉症協会会長の小柳浩一さん(65)は、周知の難しさを痛感する父親の一人だ。

 小柳さんの長男は重度の自閉症。自宅から数百メートル先の就労支援施設まで一人で歩いて通う途中、不審者扱いされてしまった経験がある。「相手はいつも見掛ける女性で、長男はあいさつするつもりで顔をのぞき込んだだけだったけど…」。それ以来、恐縮した小柳さんら家族は長男を車で送迎するようになった。

 周囲の否定的な評価は本人の自信喪失だけでなく、家族の負担にもつながる。小柳さんは「自閉症児者や家族の『生きにくさ』を無くすためには、周囲の理解が不可欠。青い光が周知のともしびになることを願っています」と話す。

 当日の点灯セレモニーは午後6時40分、福岡タワー前広場で催される。1日午後1時には同市中央区の市立中央市民センターで前日イベント(入場無料、先着500人)があり、発達障害がある宮崎市在住のピアニスト野田あすかさんが演奏を披露する。

=2018/03/31付 西日本新聞朝刊=

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