西日本新聞

福岡県

福岡地裁裁判員裁判 アルツハイマーの妻死なす 夫、起訴内容認める

2010年03月18日 18:01
 アルツハイマー病の妻=当時(47)=を殴って死なせたとして傷害致死罪に問われた福岡市早良区四箇田団地、無職江口博則被告(52)に対する裁判員裁判の初公判が17日、福岡地裁(鈴木浩美裁判長)であり、江口被告は起訴内容を認めた。

 検察側の冒頭陳述によると、妻の久美さんは2005年にアルツハイマー病と診断され、徐々に症状が悪化。08年ごろには家族の顔も分からず、入浴や着替えなども自分でできなくなり、家事や介護は江口被告が担っていたという。

 検察側は「部屋を散らかしたり、せっけんを食べようとしたりするなどの行動に腹を立てて暴行に及んだ。介護支援などを受ければ事件を回避できた」と指摘。弁護側は「仕事、家事、介護による肉体的・精神的疲労が極限まで蓄積されていた」と訴えた。

 証人として出廷した長男(30)は、事件から初公判まで10カ月を要したことに触れ「家族の時間は止まったまま。(裁判員裁判)制度以降で、(裁判に)時間がかかりすぎているんじゃないかという思いが正直ある」と話した。


=2010/03/18付 西日本新聞朝刊=

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