
第92回全国高校野球選手権宮崎大会は30日、宮崎市のサンマリンスタジアムで決勝戦があり、延岡学園が宮崎一を6-2で破り、4年ぶり6回目の夏の甲子園出場を果たした。先制した延岡学園は宮崎一に中盤追いつかれたものの、終盤、自慢の打線がつながり、宮崎一を突き放した。
延岡学園は2-2の同点で迎えた七回、浜田晃成選手の適時二塁打や、横山雄二選手のスクイズで2点を追加して勝ち越し。九回にも小代康禎選手と中嶋聖人選手の適時打で2点を加えた。
初優勝を目指した宮崎一は、延岡学園に中盤追いつくなど粘りを見せたが、残塁10と相手投手を攻めきれなかった。
全国大会は8月4日に組み合わせ抽選があり、同7日に開幕する。
■「台風の目」 一歩及ばず 宮崎一
創部46年目の初の甲子園出場はかなわなかった。涙はこぼれたが、悔いはない。ノーシードから決勝に進んだ今大会の「台風の目」。宮崎一の選手たちは胸を張り、銀色のメダルを首にかけた。
序盤に2点先行を許したが、四回に相手投手の暴投、振り逃げで1点差に詰め寄り、五回は前田尚輝選手の適時打でいったんは同点とした。
阿久根伸二監督が「1回でも(勝って)校歌を歌えたら上出来」と考えていた雑草チームは、試合を重ねるごとに成長し、大舞台でも気後れせず戦った。「君たちを指導できて良かった。飛び抜けた力はなくても一生懸命やる、という高校野球の素晴らしさをあらためて教えてもらった」。阿久根監督は部員を集め、頭を下げた。決勝の先発は5人が2年生。計5試合に先発した倉岡竜司投手も2年生だ。身長171センチと小柄な左腕は「先輩たちを甲子園に連れて行きたかった」と悔やみながらも、「球速を上げ、変化球も磨いて来夏は必ず頂点に立つ」と雪辱を誓った。
■延岡学園エースの坂元投手 1度降板、最後意地
勝利が決まった瞬間、マウンドで両手を突き上げた。延岡学園のエース坂元悠貴投手。思うような調子が出ずに五回途中で降板したものの、八回途中から再び登板。最後の場面は得意のカーブで相手打者を空振りの三振に仕留めた。
「力んでしまったのかもしれない」。雨のために2日連続順延して行われた決勝。休養十分で体調は万全だったが、それが裏目に出たのか、つい投げ急いでしまった。五回途中で宮崎一に同点に追いつかれたところで、一塁手の押川龍太主将と交代を命じられた。準決勝までは計24回を投げて1失点。信頼を寄せてきた重本浩司監督は「最後はやっぱりエースの坂元」と決めていた。再びマウンドに上がったのは八回1死一、二塁のピンチの場面。気合十分の投球で見事、相手打者を内野ゴロ併殺に打ち取り、エースの意地を見せつけた。
苦しんだ末につかんだあこがれの甲子園切符。抱負を聞かれると「自分のリズムで、いつも通りの野球をしたい」と決勝の反省をにじませながら語った。重本監督は「まだまだ、もっとできるはずだと思う」とエースの成長に期待を寄せた。
=2010/07/31付 西日本新聞朝刊=