福岡県糸島市と佐賀県唐津市を結ぶ「二丈浜玉有料道路」が事業費の返済期限を迎える2012年度末までに、福岡県道路公社が約30億円を返済できない見通しになっている問題で、佐賀県側は返済(有料)期限の延長に応じられないとの見解を示していることが15日、分かった。福岡県だけが有料道を継続することは難しく、期限内に完済するためには同県が公金を投入する事態を避けられそうにない。
二丈浜玉道は福岡、佐賀両県の道路公社が管理しており、総事業費約172億円を福岡8、佐賀2の割合で負担している。通行料などで30年かけて返済、無料化する計画だが、利用は需要予測を大幅に下回っており、福岡側負担分約136億円のうち約30億円が未返済のまま残る見通し。
返済方法は(1)返済(有料)期限延長(2)通行料値上げ(3)公金投入-が考えられ、福岡県は過去に期限延長を検討していた。2県の公社が管理する有料道は全国でも珍しく、国土交通省によると一方の県だけの有料継続や料金値上げは前例がない。実現には佐賀県の同意が不可欠だが、同県は難色を示している。
佐賀県は1983-88年度、県道路公社に計約10億円を無利子融資しており、期限内に負担分を返済可能。返済完了すれば二丈浜玉道は国管理に移るが、福岡とともに期限延長すれば佐賀側にも道路維持費などの負担が生じる。佐賀県道路課は「佐賀は計画通り(13年度から)無料開放すると福岡県に伝えてある。返済延長に応じるのは困難」という。
通行料値上げについても福岡県内で沿線住民の反発が強く、このままでは何らかの形で県が公金を投入せざるを得ない。国交省有料道路調整室は「公社や県同士で協議して決めるべきだ。(福岡県が)公社に対する出資金の一部を放棄する形で事実上公金投入するのも方法の一つ」と話している。
=2012/01/16付 西日本新聞朝刊=