
キンカンの生産日本一を誇る宮崎県の県総合農業試験場は、種がなく糖度も高い画期的な新品種「宮崎夢丸」の育成に成功した。1987年から研究を続けてきた同試験場は「長年の夢が実った。生産者や消費者にとっても夢の果実」と強調。種なしキンカンの新ブランドに育てたい考えだ。
同試験場によると、既存品種には平均4-6個の種が入るため、生で食べにくいことや、加工しにくいことが消費拡大を妨げていた。糖度は約24度と、既存種の19・5度前後を大幅に上回る。やや小ぶりだが、約20日早く収穫できるという。
木のとげの改善や収穫量を安定させるため、さらに研究して栽培技術を確立する。
一方、別の新品種「宮崎王丸」は来年春から苗木を供給できる見通しになった。大玉に育つのが特長で、2L(直径3・2センチ以上)の収穫割合が約39%と、既存品種の2倍以上。同県は生で皮ごと食べられる完熟キンカン「たまたま」のうち、糖度18度以上、2L以上を最高級ブランド「たまたまエクセレント」として売り出しているが、同試験場はその出荷比率を高める「キンカンの王様にしたい」と期待している。2016年ごろには市場出荷される見込み。
=2012/01/24付 西日本新聞朝刊=