八幡プール「徹底調査を」 水俣でシンポ [熊本県]

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 水俣病の原因企業チッソが一時的に廃水をためた「八幡プール」の安全性を考えるシンポジウムが12日夜、水俣市浜町2丁目の市公民館であった=写真。4月の熊本地震で護岸の役割を果たしている市道のひび割れが拡大したほか、今後想定される巨大地震で有害物質が流出する可能性も指摘されており、徹底調査や抜本対策を求める声が相次いだ。

 水俣川河口の左岸周辺にあったプール群は計約47万平方メートル。1958年に有機水銀を含む廃水の排出先となり、その後埋め立てられて現在は市のごみ処理施設などが建っている。市は2002年、チッソが管理していた埋め立て地内の道路を譲り受けたが、老朽化のため現在はほとんど通行禁止になっている。

 シンポジウムでは、主催した市民団体「八幡プールを考える会(仮称)」の山下善寛さん(76)が「(行政は)埋め立て地全体の有害物質調査を実施し、市民に情報公開すべきだ」と強調した。別のメンバーも「不知火海を再汚染させてはいけない。地震はいつ起きるか分からず、早急な対応が必要だ」と述べた。

 熊本学園大の中地重晴教授(環境化学)もマイクを握り、「津波で護岸がえぐられ流されてしまうようなことはないのか、詳細なシミュレーションが必要だ」と指摘した。

=2016/10/20付 西日本新聞朝刊=

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