益城町、西原村で追悼式 熊本地震1年

熊本県益城町の追悼式で犠牲者に黙とうを捧げる遺族たち=15日午前10時半ごろ
熊本県益城町の追悼式で犠牲者に黙とうを捧げる遺族たち=15日午前10時半ごろ
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 昨年4月の熊本地震で甚大な被害が出た熊本県益城町と西原村は15日、それぞれ犠牲者追悼式を営んだ。益城町の式で遺族を代表してあいさつした河添登志子さん(57)は、長女由実さん(当時28)を亡くした悲しみを語り、「ぽっかりと空いた心の穴が埋まることはありませんが、私たちが前へと生き抜くことこそが娘や犠牲者への供養」と声を詰まらせながら話した。

 益城町は前震と本震で2度の震度7を観測し、37人(直接死20人、震災関連死17人)が犠牲になり、直接死は県内最多に上る。約3千世帯が仮設住宅や民間物件を自治体が借り上げる「みなし仮設」で暮らす。

 追悼式には、遺族93人や自治体関係者など390人が参列。1分間の黙とうをささげた後、祭壇に献花し犠牲者に哀悼の意を示した。西村博則町長は「これからも町に住み続けたいという町民の熱い思いに応えるため、全身全霊を尽くして古里の復興とさらなる発展を目指す」と述べた。

 本震で震度7を観測し、8人(直接死5人、関連死3人)が命を落とした西原村の追悼式には約300人が参列。本震で自宅が倒壊し、犠牲となった内村政勝さん(当時77)の次男勝紀さん(47)が、遺族を代表して「生きているからこその迷い、悩みに苦しみながら、それでも人生に向き合っていくことこそ復興だと思います」と語った。

 村内の被害が大きい集落では、再建を巡る住民の話し合いが続く。日置和彦村長は「皆様の死を無駄にすることなく、変わり果てた集落の再生に全力で取り組む」と力を込めた。

 式終了後には、復興への願いを込め、村内の小中学生が合唱を披露したり、保育園児や参列者で300個の風船を一斉に飛ばしたりした。

=2017/04/15 西日本新聞=

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