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熊本の思い出つなぐ屏風絵 被災老舗店の品再生へ 熊本市出身の画家山本さん

衣類やパソコンなどが描かれた誰が袖図屏風(山本太郎さん作)
衣類やパソコンなどが描かれた誰が袖図屏風(山本太郎さん作)
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 熊本地震で処分寸前となったびょうぶに、思い出の品々を描いて再生させるプロジェクトがスタートした。熊本市出身の画家、山本太郎さん(43)=京都市=が「今を生きる人たちの思いを、何百年も後の人たちに伝えたい」と発案。実行委員会が、被災者を中心に思い入れのある品を募っている。品物にまつわる思い出も添えてもらい、図柄として再現していくという。

 プロジェクト名は「熊本『ものがたりの屏風(びょうぶ)』」。衣桁(いこう)に掛けられた着物や文机(ふづくえ)など室内の一場面を描いて江戸時代に流行した「誰(た)が袖図(そでず)屏風」のスタイルで、山本さんが手掛ける。

 きっかけは山本さんが、熊本市中央区の唐人町通りにある老舗の「森本襖(ふすま)表具材料店」の被災を伝え聞いたことだった。1886年に建てられた町家造りは全壊してしまい、6代目店主の森本多代さん(58)は解体を決断した。一方、破損したびょうぶやふすまを処分すべきか悩んでいた。

 そこへ山本さんが「多くの人の思い出をつなぐ絵を描けたら」と計画を持ち掛け、森本さんも快諾。有志で実行委をつくり、服、バッグ、パソコンなど「思い入れがあり、室内で使用する程度の大きさの品」を募ることにした。地震などで失った品でもスケッチや写真で構わないという。

 「新しい命が吹き込まれる日が楽しみ」と森本さん。完成したびょうぶは、熊本市西区の島田美術館で11月16日から開かれる展覧会「ものがたりのおもかげ」で披露する予定だ。

 希望者は氏名、連絡先、品物名、写真かスケッチ、思い出を添えて、ファクス=096(324)8749、またはメール(omokageten@gmail.com)で申し込む。7月16日締め切り。問い合わせは島田美術館=096(352)4597。

=2017/06/26付 西日本新聞朝刊=

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