阿蘇大橋、地盤ずれ崩落 熊本地震 直下に断層の可能性

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 昨年4月の熊本地震で崩落した熊本県南阿蘇村の阿蘇大橋について、橋の直下に断層があり、地震で橋脚を支える地盤が動いたことが崩落原因とみられることが土木学会の研究班による調査で分かった。地盤のずれで橋を圧縮するような力が働き、アーチ部が壊れたと考えられるという。

 黒川に架かっていた阿蘇大橋はアーチ型で全長206メートル。崩落した原因は特定されておらず、大量の土砂を伴った右岸側の山崩れの影響とされてきた。

 研究班代表で九州大大学院の崔準〓助教(耐震工学)によると、研究班は航空測量のデータから地震前後の地盤の位置を比較。右岸側は約2メートル、左岸側は44センチ収縮する形でずれていたことを確認した。その上で、地盤のずれによる影響を解析した結果、アーチ部の中央からやや左岸寄りに極めて強い力が働き、ここを中心に橋が壊れたとみられることが分かった。

 地盤のずれの方向から、川の流れに沿って地下に断層が走っている可能性が高いことが判明。研究班は「断層が動き、地盤がずれたことで橋が崩落したとみられる」と結論づけた。

 一方、山崩れの影響について、研究班の千田知弘・福岡大助教(構造工学)は「橋崩落の主原因だった可能性は低い」と説明。「アーチ橋は固い地盤の上に造られるが、地盤が動くと致命的な力を受ける。橋は断層を避けるべきで、もし架ける場合は構造に考慮が必要だ」としている。

※〓は「しめすへん」に「古」

=2017/12/31付 西日本新聞朝刊=

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