2009年01月08日
農家民泊おわて(九重町田野) 農業志す若者が集う 古民家に宿泊 有機農法を体験
九重町の山あい、築230年の古民家に有機農法を体験しながら、将来さまざまな形で農業にかかわりたいと考える若者たちが集う。
主人の時松和弘さん(51)が語る経験談に耳を傾ける1人が、北九州市小倉南区出身の安東大介さん(27)だ。不動産会社を退職後、「お金がないと何もできない社会に疑問を感じ」昨年9月からおわてに住み込み、時松さんの作業を手伝う。稲刈り後のかけ干しや、落ち葉を集めての堆肥(たいひ)づくり、アイガモ農法で使ったカモはさばいて食卓へ、まさに自然とともに生きる毎日。イギリスで生まれ、世界20カ国あまりに広がった有機農業体験制度「WWOOF」(ウーフ)を利用し、1年間、稲作や畑作を学ぶ予定だ。
そんな安東さんが目指すのは、高校や大学を卒業しても正社員になれずアルバイトや派遣の不安定な職場で不景気が直撃する人たちがともに働ける農家。「一緒に働くことで補い合えば、自立した農業ができるはず」と目を輝かせる。
見守る時松さんは「たくさんの補助金をもらい、それに縛られる農業よりは身の丈にあった経営を」が持論。国の進める農業の大規模化に疑問を呈する姿勢に、拝金主義に背を向けた安東さんは共感する。作業を終え、こたつでミカンを食べながら交わす会話のすべてが若者たちの身に染み込んでいく。
=2009/01/08付 西日本新聞朝刊=

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