2014年6月12日

高齢者の健康維持へ 自宅訪ね栄養指導 北九州市 7月から「アドバイザー」派遣

 ●食材や調理法助言、改善促す

 北九州市は7月から、75歳以上の独居高齢者らの自宅に「食育アドバイザー」を派遣して食生活の改善を指導する事業を始める。老化を促す原因とされる「低栄養」を防いで健康を維持してもらい、介護保険の利用者の増加を抑える狙い。高齢者宅を直接訪ねて栄養指導する事業は、全国的にも珍しいという。

 同市によると、高齢者だけの世帯は欠食や偏った食事で、十分な栄養を取れていない低栄養状態になりやすい。市の2011年調査でも、65歳以上の市民の17・8%が低栄養状態だったという。低栄養は免疫力や筋力の低下、骨粗しょう症を招きやすいとされる。

 新事業では、市健康推進課が、市内で食育の普及に取り組むボランティア「食生活改善推進員」に、高齢者の食に関する研修を受けてもらい、約800人を「食育アドバイザー」に認定。このアドバイザーが高齢者宅を訪問する。日常の食生活の栄養バランスをチェックし、不足する栄養素を簡単に補える食材や調理法を助言。訪問は1人当たり少なくとも3回実施し、体重の推移など経過観察をする。希望に応じ自宅台所での調理指導もする。

 対象は、75歳以上の単身か夫婦のみの世帯でやせている人。アドバイザーが自宅近くから探し、高齢者に訪問の同意をもらう。本年度は市内17校区をモデル地区に指定し、260人程度を訪問する予定。成果を見ながら来年度以降、活動範囲を拡大するという。本年度でも、高齢者の中で希望者があればアドバイザーの派遣を検討する。

 市健康推進課は「事業で高齢者の介護リスクを減らし、健康長寿の北九州市を目指したい」としている。

=2014/06/11付 西日本新聞朝刊=

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