2009年11月26日

【ふくおかマルシェ連載】マチとムラ 心をつなぐ<4>コメドール(福岡市西区) 米粉のうまみ生かせ

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 ■マルシェ・ジャポン フクオカ■

 福岡県前原市と福岡市を結ぶ日向(ひなた)峠。曲がりくねった坂道の途中に、カフェ「コメドール」がある。米粉を使った料理を提供。ポタージュスープにキッシュ、プリン...。「これに米粉が入っているの?」と思わせる斬新な内容だ。

 米粉だからといって食感が「もっちり」というわけでもなく、うま味が素材に溶け込み、独特のコクを生み出している。「米粉の新たな魅力を伝えたい」と経営者の渡辺二郎さん(59)は話す。

 渡辺さんは、土産用ラーメンなどを販売する食品会社を経営していた。アジアが好きでベトナムのフォー、タイのクイティアオなどの米粉料理にも関心があり、「日本でも米粉料理に挑戦したい」と思っていた。2年前、干ばつや国際相場の高騰で、大半を輸入に頼る小麦の価格が急騰。代替品として、安定供給できる国産の米粉に日本で注目が集まったとき、本格的に取り組むことを決めた。

 食生活の多様化で日本では米離れが進む。「おいしい食べ方が見つかれば、米の消費拡大にもつながっていくのでは」。欧風をベースにしたオリジナル料理を作ろうと決意した。小麦粉は一切使わず、米粉100%で工夫することにした。

 開発に取り組んだシェフ、相川順一さん(60)は「米粉は魔物のようだった」と振り返る。吸水性が高いため、野菜のわずかな水分も吸い取るなど悪戦苦闘の連続だった。「適切に調理すると、これほどコクがあって滑らかな素材はない。ベシャメル(ホワイト)ソースなんか絶品ですよ」とほれ込む。

 今年3月、新たな事業としてコメドールをオープンさせた。

 米粉は注目の食材だ。国が利用促進の新法を7月に施行したほか、製粉技術の進歩により、パンなどさまざまな用途への活用が研究されている。「小麦粉の代替品ではなく、米粉ならではの楽しみ方を追求していきたい」と渡辺さんは言う。

(情報開発室・簑原亜佐美)

【写真】米粉のオリジナル料理作りに取り組む渡辺二郎さん

=2009/11/26付 西日本新聞朝刊=

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 ▼青空市場「ふくおかマルシェ」 来年3月28日まで随時開催。福岡市東区のアイランドシティ中央公園と、同市中央区の市役所ふれあい広場。西日本新聞社主催。宇佐本百姓=0978(33)3265。開催日時など問い合わせは、マルシェ事務局=092(711)5492。

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