仕事のキャリアを重ね、気が付けば40歳前後。そんな“アラフォー世代”が直面する妊娠・出産を考えるトークイベントが1日、福岡市南区の同市男女共同参画推進センター・アミカスで開かれた。人材育成などに取り組む特定非営利活動法人(NPO法人)あまらんすねっとの主催。不安や迷い、戸惑い…。40歳前後で臨む妊娠と出産を巡って、複雑な本音が会場を飛び交った。 (大矢和世)

福岡市のアミカスで開かれた「アラフォー世代の妊娠・出産ものがたり」
独身の人、結婚しているが子どもはいない人、高齢出産した人。3、40代の女性約20人は、グループに分かれて思いを語った。「ずっと仕事をしてきたが、退職した。女性としての人生を考えたい」「40歳で出産。子どものために子育てサークルへ行くが、1回り年下の母親たちと話が合わず、つらい」。世代の違う人には言い出せない悩みを打ち明け合う。
ある女性は、乳がんの経験を告白。治療後すぐに職場復帰したが、価値観が変わったという。「休暇や出産など、もっと欲張ってもいいと思うようになった。次世代の女性たちのためにも」
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特に悩みが多かったのは「不妊治療」だった。病院選びの情報の乏しさや、仕事を続けながらの治療の難しさ、そして重くのしかかる費用。何度も流産を経験した人も多く、「やはり高齢だから…」という声に、イベントゲストの助産師、江藤順子さん(48)は「若くても流産する人はいる。妊娠は体だけでなく心の問題でもあるので、医師とも納得いくまで話し合って」と語りかけた。
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イベントのきっかけは、同法人の的野佑妃子代表(42)自身の体験だった。40歳で結婚し、現在第一子を妊娠中。母親学級へ行くと年下ばかりで、「私も初めての経験なのに、やたら頼られて相談された」と苦笑する。
的野さんは「高齢出産というとリスクのイメージが先に立つ。不妊治療への助成もまだ少ない。悩みを抱える女性は多いはず」と考え、イベントを企画した。「『アラフォーだけど産みたい』という女性を応援しサポートできる社会や職場は、きっと子どもが健やかに育つ環境にもつながる」という的野さん。今後もアラフォー世代のネットワークづくりを進める考えだ。
同法人=092(712)7800。
=2008/11/05付 西日本新聞朝刊=