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ケアマネ団体 災害指針作成 高齢者の迅速・継続支援目指し 平時からの連携重視

2010年05月07日 00:12
 ケアマネジャー(介護支援専門員)の団体「日本介護支援専門員協会」(東京)が、地震などの際に、介護が必要な高齢者ら要援護者を支援するためのノウハウをまとめた「災害対応マニュアル」を作成した。ここ数年、各地で起きた災害の経験が生かされ、同協会は「行政関係者を含め多くの人に活用してもらいたい」と話している。

 作成のきっかけは、介護保険制度のスタート後、初めての大きな災害となった2004年10月の新潟県中越地震だった。高齢の被災者が多く、現地のケアマネは自分も被災したにもかかわらず、支援に奔走した。ケアマネはケアプランを作成するなど日常的に介護サービスの要となっているが、災害時には利用者の命にもかかわる仕事であることを痛感したという。

 実際に悲しい事例もあった。その経験を生かそうと、大きな地震に見舞われたり、地域的に先進的な防災対策を行ったりしている兵庫、石川、静岡、宮城、新潟のケアマネが特別委員会を結成し、2年ほど前からマニュアル作りを検討してきた。

7月に起きた山口県防府市の土砂崩れでは特別養護老人ホームが被災した
7月に起きた山口県防府市の土砂崩れでは特別養護老人ホームが被災した
 中越地震でまず問題になったのは利用者の安否確認だった。07年7月に起きた中越沖地震でも、把握していたのが自宅電話番号だけだったケースが多く、避難先の特定が困難だったという。このためマニュアルは、利用者の家族や地域住民、医療機関などとのネットワーク作り、避難所など災害時の態勢の確認など、平常時からの準備を第一に挙げた。電力などライフラインが断絶するため、月に1度程度は最新情報をパソコンから紙に出力しておくことなど、すぐ役立つ具体的なアドバイスや事例も盛り込んだ。

 作成委員の一人で同協会副会長の森上淑美さん(兵庫県)は「現場からの情報をどこにどう持っていくかという態勢をつくっておかないといけない」と話す。今年8月に起きた兵庫県佐用町の水害では、出来上がったばかりのマニュアルが現地と隣接地域のケアマネの連携などに役立ったという。

 さらに、心身機能の悪化、生活不活発病、孤独死など、高齢者特有の問題が起きる1カ月後から2、3年後までを見据えた支援の必要性も強調している。

 「阪神大震災時に比べ、ケアマネジメントが大きな力となる。どこに誰がいるかが分かれば、すぐサービスにつながる。住民からケアマネにいてもらわなければいけないと思われないと」と森上さん。マニュアルは公開を始めたばかりだが、新型インフルエンザに対応する改訂作業を進めており、今後もバージョンアップを重ねていく方針だ。

 マニュアルは同協会ホームページ=http://www.jcma.or.jp=からダウンロードできる。

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=2009/11/05付 西日本新聞朝刊=
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