
ニッケルを含まない形状記憶合金を使ったフレーム。ばね性があり、形崩れしにくい=東京都のシャルマン
シニア世代にとって眼鏡は必需品。老眼の症状は一般的には45歳前後から出始め、近くのものに焦点を合わせづらくなる。さまざまな種類があるが、生活に欠かせないものだからこそ快適で、自分の顔にフィットするものを選びたい。
シニア世代に最も使われているのはやはり遠近両用レンズ。ただ、長時間の読書などでは下に視線を向け続ける必要があり、ストレスを感じる人もいる。「読書やパソコンを扱う時間が長い人には、デスクワークに適した近・近用、家事程度であれば室内専用の中・近用が向いています」と、レンズメーカーHOYA(東京都新宿区)広報担当の金子伸之さんはアドバイスする。
また、遠近両用はレンズのグレードによって見える範囲や見え方に差がある。HOYAの場合、グレードは6段階。上位機種はレンズの表と裏の両方に複合的な加工が施されており、縦方向の遠近の視点移動が比較的楽で、視野が広く装着時の違和感も少ないという。金子さんは「専門店で十分な知識のある店員に自分の生活スタイルを伝え、アドバイスを受けるのがいいでしょう。瞳孔の位置にレンズ中心がぴったりと合うようフィッティングしてもらうことも大事です」と話す。

遠近両用レンズ対応のフレーム。天地(縦方向)が3・3センチ以上あるものを選ぶと安心して使えるという
遠近両用レンズは高いという人も多いだろうが、最近は低価格のチェーン店もサービスを広げる。1万円以下のセットを販売する眼鏡店「Zoff」(同渋谷区)は今春、遠近両用や強い近眼用の薄型レンズなどの特別加工レンズ付きでも均一価格を導入。最高でも1万8900円で作れる。客は20―30代が主だったが、親会社のマーケティング部、福原恵子さんは「価格改定を機にシニアの方にも使ってほしい」と話す。フレームは中国で生産し、レンズは日本やドイツのメーカーのものだという。

アクセサリー感覚で使える眼鏡ホルダーやクリスタルの眼鏡チェーン
眼鏡はファッションの一部だけに、フレームのデザインや質にこだわる人は多い。シャルマン(同渋谷区)が今年発売したフレームの素材は、東北大学などとの共同開発。ニッケルを含まない形状記憶合金を使用し、ニッケルアレルギーがある人にも安全だ。女性用フレーム(4万7千円)は、耳に掛ける「テンプル」部分の中央に弾力性のある新素材を用い「顔を優しく包み込み、羽根のように軽い掛け心地」(前田滋同社執行役員)が特徴だという。
百貨店の高島屋日本橋本店(同中央区)では、スワロフスキー社の装飾性の高いフレームなど華やかなデザインのものがシニア女性に人気。外した眼鏡を一時的に掛けられるアクセサリー感覚のホルダーやクリスタル製のチェーンなど、おしゃれに使いこなす小物もそろえている。
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