春の入園、入学はうれしいけれど、幼稚園や小学校から大量の手作り用品の準備を求められ、お母さん(またはお父さん)たちは憂うつになっていませんか? 「手作りは苦手」という初心者でもうまく楽しく手作りできるこつを、手芸店「サンカクヤ」姪浜店の園田美代子さん(59)=福岡市西区=に聞きました。
●無駄なく裁断し、ひと工夫を
この時期は、幼稚園や小学校に入園、入学する子どもさん向けに、多くのお母さんたちが来店します。レッスンバッグや上靴入れ、給食袋などさまざまな物が必要になるようです。
まずは何を作るのか、指定された大きさはどれくらいか、確認しましょう。福岡市の市立小学校のように「ブックカバー」など、自治体や幼稚園、小学校独自の物もあります。ちなみにこのブックカバーは、公共の本を大切に使おうと、バッグを兼ねたカバーになっています。さまざまな用品の中でこれを作るのが難しいようで、イージーオーダーの依頼も結構あります。

体操着入れ、レッスンバッグ、スモック、上靴入れ、ナプキン、コップ入れ(左上から時計回り)。これだけ作るのは結構大変だ
次は生地選びです。綿が基本ですが用途に合った厚さや素材を選びます。スモックは薄手のブロード生地でもいいですが、袋類は少し厚手のオックス生地がいいでしょう。生地の厚さによって適した糸や針も変わるので、合わせて選びましょう。柄は仮面ライダーやポケモン、怪談レストラン、夢色パティシエールなどテレビアニメと連動したキャラクターものが人気です。お子さんと相談して好きな生地を選んではどうでしょうか。
生地が決まったら、どれくらい生地が必要か見極めます。無駄の無いようにうまく生地をとっていくために計算するのですが、縫い代やまちの幅もきちんと含めましょう。うまく生地がとれると、50センチの長さで体操着入れ、お弁当袋、コップ入れの3点を作ることができます。また、生地幅は通常110センチですが、キャラクター生地の場合は102センチなど狭めの物があるので気を付けましょう。

福岡市内のお母さんたちにとって〝難敵〟の「ブックカバー」
ミシンがあれば比較的簡単ですが、ミシンが無い方も結構いらっしゃるでしょう。手縫いの場合、丈夫に仕上げるため返し縫いをします。波縫いだと弱くて、物を入れるとミシン目が開いてしまいます。端の処理は、ピンキングばさみで切るか、1回折って波縫いします。これでほつれにくくなります。
お子さんにとって入園、入学はただでさえうれしく、お母さんが作ってくれたバッグを手にするのはさらに晴れがましいことでしょう。手作りが苦手だったり時間が無い方は、既製品にワッペンやテープを付けたり、きんちゃく袋などはより丈夫なひもに入れ替えたりするなど、ひと手間かけてオリジナルな物にすると親子で楽しめるのではないでしょうか。入園・入学用品作りを機に、手作りの良さを知ってもらえるとうれしいです。
=2010/02/17付 西日本新聞朝刊=