記者Dです。
福岡市中央区天神5丁目
都心の団地の片隅にある、ほっとできる喫茶店を再訪しました。
マスターは野元正作さん。お年は98歳。今も喫茶店を切り盛りしながら、タバコも売っています。
これまで大きな病気をしたことはないそうです。自転車で遠出もします。この元気の秘けつはどこに-。
お店の中をじっくり観察してみました。
まず、カウンターの上。大きなそろばんがあります。仕入れや公共料金など、複雑な計算を自分の手でこなしています。
壁にはたくさんの油絵。旅先の風景や昔の街並みを描いています。いつ、どこに、誰と行ったのか、1枚1枚のエピソードをしっかり覚えています。
そして、30年物の電子レンジ。回転皿がありません。黒みがかった高さ2メートルほどの戸棚も。開店当初から使っているそう。イスもテーブルも、置いてある物ほとんどに年季が入っています。
便利すぎるモノがあふれる現代。
こんな機能まで付いているの?と驚かされる商品が、日々生まれています。
そんな時代に流されることなく、使えるものは壊れるまで使って、自分でできることは自分で行う。それを続けてきたからこそ、正作さんの長寿があるのかも知れません。
新しいモノを生み出すことは素晴らしい。けれども変わらない、変えないからこそ生まれる価値もある。
ひょうひょうとコーヒーを入れる正作さんを見ているうちに、はっと気付かされました。