激動の2007年も残すところ、一週間を切った。東国原英夫知事誕生による宮崎ブームから始まり、紆(う)余(よ)曲折を経た高千穂線問題などをはじめ、鳥インフルエンザや台風被害といった病災害にも見舞われた。出直し知事選、統一地方選、参院選と選挙イヤーで新旧交代もある中、オーシャンドーム閉鎖や松形祐(すけ)堯(たか)元知事死去など時代の変革期でもあった。この1年の県内のさまざまな動きを振り返る。
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▼東国原知事就任
1月21日の出直し県知事選で元タレントそのまんま東氏(当時)が初当選し、東国原英夫県政がスタートした。知事は同23日、作業服で初登庁。県幹部約200人に「県庁に裏金はありませんか」と訓示した。
2月15日の初県議会では「宮崎をどげんかせんといかん」と所信表明。本会議一般質問などでの一問一答方式導入提案やアドリブ答弁で傍聴席は連日満席となり、「東国原劇場」と化した。
女房役の副知事人事をめぐっては、当初の2人制発案や知事選の対立候補に就任を打診するなどした揚げ句、総務省出身で当時、県総務部長の河野俊嗣氏を起用した。
知事就任以降、県庁は全国から観光客が訪れる観光名所となり、4月23日からは県庁ツアーも開始。県庁訪問者は26万人を突破するなど年間通じて「東風」が全国に吹き荒れた。
政策面では、マニフェストに掲げた「100世帯移住」「新規立地企業100社」に力を入れるほか、官製談合事件の反省に立ち3月15日、指名競争入札廃止などの入札制度改革を打ち出した。
▼鳥インフルエンザ
知事選最中の1月11日、農林水産省と県が、清武町の養鶏場で鶏が大量に死に、鳥インフルエンザが発生した疑いがあると発表。13日にウイルス検査で確定し、九州では2004年2月の大分県以来となった。
さらに知事就任の23日に日向市東郷町で、30日には新富町でも鶏大量死が起き、3例ともウイルスが強毒型のH5N1型と判明した。県は延べ7500人を動員し鶏の殺処分や防疫措置に当たった。3月1日、鶏の移動制限が全面解除され終息宣言が出された。
▼県産品セールス
鳥インフルエンザ対応とともに、東国原知事は「宮崎のセールスマン」として、関係省庁への陳情の際、土産に地鶏商品を持参してメディアにPR。就任一週間のテレビ出演の経済効果は約165億円に上った。地鶏に続き、マンゴーもトップセールスに成功した。
10月に鳥取県であった「和牛のオリンピック」と言われる全国和牛能力共進会では、宮崎牛が9部門中7部門で首席を占め、最も優れた牛の内閣総理大臣賞も受賞し、悲願の日本一を達成。東国原知事も今年最も印象に残った出来事に挙げた。
▼裏金問題
県は5月17日、都城市の児童自立支援施設・県立みやざき学園が、物品を架空購入し代金を納入業者に管理させる「預け」と呼ばれる手口で裏金を捻(ねん)出(しゅつ)していたと発表。全庁調査に着手した。
9月5日に最終調査結果を公表。2002年度からの5年間で預けが約3億1700万円、表向きの発注とは違う物品を購入する「書き換え」など約5700万円も含め、不正会計処理は総額約3億7400万円に上った。県は「私的流用はない」としたが、警察の速度違反取り締まり探知レーダーや職場野球部のユニホーム購入など明らかに公務から逸脱した支出があったほか、1月の知事就任時の呼び掛け後も裏金づくりをするなど職員の公金意識の欠如が浮き彫りとなった。
11月6日付で、関与職員らを処分。戒告以上の懲戒処分が83人、文書訓告処分が416人の計499人の大量処分となった。12月14日までに職員、退職者らが計約9150万円を返還した。
▼食品偽装
全国的に食の偽装が相次いだ中、県は9月28日、宮崎市のウナギ卸売業の原田穂積商店と石橋淡水が、台湾などから輸入したウナギを「宮崎産」と偽装販売していたとして厳重注意とした。
10月24日には老舗百貨店の山形屋(鹿児島市)が、宮崎県産ブロイラーの炭火焼き商品を「地鶏」とホームページに不当表示したことが明らかになり、同30日、公正取引委員会が景品表示法に基づき警告した。ウナギ偽装を含む三商品とも東国原知事のイラスト入りシールが添付されていたため、県はイラスト管理の在り方を検討している。
=2007/12/26付 西日本新聞朝刊=
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▼東国原知事就任
1月21日の出直し県知事選で元タレントそのまんま東氏(当時)が初当選し、東国原英夫県政がスタートした。知事は同23日、作業服で初登庁。県幹部約200人に「県庁に裏金はありませんか」と訓示した。
2月15日の初県議会では「宮崎をどげんかせんといかん」と所信表明。本会議一般質問などでの一問一答方式導入提案やアドリブ答弁で傍聴席は連日満席となり、「東国原劇場」と化した。
女房役の副知事人事をめぐっては、当初の2人制発案や知事選の対立候補に就任を打診するなどした揚げ句、総務省出身で当時、県総務部長の河野俊嗣氏を起用した。
知事就任以降、県庁は全国から観光客が訪れる観光名所となり、4月23日からは県庁ツアーも開始。県庁訪問者は26万人を突破するなど年間通じて「東風」が全国に吹き荒れた。
政策面では、マニフェストに掲げた「100世帯移住」「新規立地企業100社」に力を入れるほか、官製談合事件の反省に立ち3月15日、指名競争入札廃止などの入札制度改革を打ち出した。
▼鳥インフルエンザ
知事選最中の1月11日、農林水産省と県が、清武町の養鶏場で鶏が大量に死に、鳥インフルエンザが発生した疑いがあると発表。13日にウイルス検査で確定し、九州では2004年2月の大分県以来となった。
さらに知事就任の23日に日向市東郷町で、30日には新富町でも鶏大量死が起き、3例ともウイルスが強毒型のH5N1型と判明した。県は延べ7500人を動員し鶏の殺処分や防疫措置に当たった。3月1日、鶏の移動制限が全面解除され終息宣言が出された。
▼県産品セールス
鳥インフルエンザ対応とともに、東国原知事は「宮崎のセールスマン」として、関係省庁への陳情の際、土産に地鶏商品を持参してメディアにPR。就任一週間のテレビ出演の経済効果は約165億円に上った。地鶏に続き、マンゴーもトップセールスに成功した。
10月に鳥取県であった「和牛のオリンピック」と言われる全国和牛能力共進会では、宮崎牛が9部門中7部門で首席を占め、最も優れた牛の内閣総理大臣賞も受賞し、悲願の日本一を達成。東国原知事も今年最も印象に残った出来事に挙げた。
▼裏金問題
県は5月17日、都城市の児童自立支援施設・県立みやざき学園が、物品を架空購入し代金を納入業者に管理させる「預け」と呼ばれる手口で裏金を捻(ねん)出(しゅつ)していたと発表。全庁調査に着手した。
9月5日に最終調査結果を公表。2002年度からの5年間で預けが約3億1700万円、表向きの発注とは違う物品を購入する「書き換え」など約5700万円も含め、不正会計処理は総額約3億7400万円に上った。県は「私的流用はない」としたが、警察の速度違反取り締まり探知レーダーや職場野球部のユニホーム購入など明らかに公務から逸脱した支出があったほか、1月の知事就任時の呼び掛け後も裏金づくりをするなど職員の公金意識の欠如が浮き彫りとなった。
11月6日付で、関与職員らを処分。戒告以上の懲戒処分が83人、文書訓告処分が416人の計499人の大量処分となった。12月14日までに職員、退職者らが計約9150万円を返還した。
▼食品偽装
全国的に食の偽装が相次いだ中、県は9月28日、宮崎市のウナギ卸売業の原田穂積商店と石橋淡水が、台湾などから輸入したウナギを「宮崎産」と偽装販売していたとして厳重注意とした。
10月24日には老舗百貨店の山形屋(鹿児島市)が、宮崎県産ブロイラーの炭火焼き商品を「地鶏」とホームページに不当表示したことが明らかになり、同30日、公正取引委員会が景品表示法に基づき警告した。ウナギ偽装を含む三商品とも東国原知事のイラスト入りシールが添付されていたため、県はイラスト管理の在り方を検討している。
=2007/12/26付 西日本新聞朝刊=
