●東国原知事初の通年編成
県は14日、一般会計総額5590億8600万円(前年度比1%減)となる2008年度当初予算案を発表した。景気低迷による企業収益減などで県税収入が大幅に減少、少子高齢化による社会保障関係費増などで財源不足となり、財政調整基金を286億円取り崩して編成。10年度末には基金が枯渇する危機的な財政状況を露呈した。
昨年1月に就任した東国原英夫知事の初の通年編成で、前年度に続き緊縮型。予算規模は1994年度(5547億円)と同水準で、02年度以降7年連続のマイナス編成となった。
08年度は財政改革推進計画の2年目に当たり、人件費や投資的経費縮減、事務事務事業の徹底見直しで財源を捻出(ねんしゅつ)。知事マニフェストに基づく「中山間地域・植栽未済地」「子育て・医療」「建設産業」対策の三重点施策に計32事業、総額23億9400万円を盛り込んだ。
特別会計は75億4625万円(前年度比11.3%減)、公営企業会計は420億4170万円(同2.5%増)だった。
●県債残高見込み9070億円
▼歳入
自主財源は2158億円。歳入全体に占める割合は前年度比0.1ポイント増の38.6%で過去最高。県税は、法人二税や地方消費税などが減少し、前年度比4%減の962億円で4年ぶりに減少した。財源調整のための財政調整基金は08年度末見込みで213億円。
依存財源は3433億円で、全体に占める割合は前年度比0.1ポイント減。地方交付税は同0.1%減の1859億円。県債は686億円で、県債依存度は12.3%(前年度比0.5ポイント増)だった。08年度末の県債残高見込みは9070億円(同34億円減)で、県民1人当たりの借金は約79万4000円。
●高齢者負担金など増加
▼歳出
義務的経費は2629億円(前年度比0.3%減)で、人件費は職員削減や退職手当の減などで1623億円(同1.1%減)。投資的経費は災害復旧事業費減少などで、同4.4%減の1241億円。
一般行政経費は、75歳以上を対象とする後期高齢者医療費負担金・基金などの社会保障関係費が117億円で、前年度の老人保健医療対策費と比べ25億円増加するなどして、前年度比0.4%増の1721億円だった。
費目別の前年度比では、後期高齢者負担金などの民生費が同3.8%増で、公共事業費減により同5.8%減少した農林水産業費を上回った。
●再造林35万円補助 裏金防止 物品検査を一元化
▼新規事業
厳しい財政状況の中で、県の2008年度当初予算案には新規事業120件、改善事業82件の計202件、計190億円(前年度比32件増、124億円増)の事業が盛り込まれた。うち新規事業には、老人医療費抑制のため、国民健康保険などから75歳以上分を独立して都道府県単位で運営する後期高齢者医療制度創設(4月)に伴う負担金・基金事業計約117億円が含まれる。
主な新規事業は次の通り。丸カッコ内は事業費。
【物品管理システム指導強化事業】 総額3億円超の裏金問題を受け、総務事務センター内に物品管理事務の指導専門員と検査専門員を計3人配置。出先機関への指導強化と、年間8800件の物品検査を一元化する。 (445万円)
【こども医療圏プロジェクト推進事業】 県内で小児科の専門研修をする研修医12人に対し研修資金月額15万円、最大で3年間、総額540万円を貸与する。県内小児医療機関に1年間勤務すれば返還を免除する。 (7053万円)
【「命の架け橋」犬ねこの譲渡推進サポート事業】 動物保護管理所で収容した犬や猫のうち、譲渡可能な犬猫を施設で管理し殺処分を減少させる。 (949万円)
【植栽未済地造林緊急特別対策事業】 伐採後3年以上の植栽未済地を対象に、森林所有者の再造林費用を1ヘクタール当たり約35万円補助する。 (1億6074万円)
【建設産業等支援貸付】 建設産業など中小企業者の設備資金などに1250万円を限度額に融資する。 (5億円)
【建設産業育成総合対策事業】 総合評価落札方式を導入し、技術力などが高い地元建設業者が受注しやすい環境を整備し、経営基盤の強化・支援などを図る。 (1億8636万円)
【合併関係市町村財政健全化支援事業】 旧合併特例法か合併新法に基づき合併した市町村(予定含む)のうち、実質公債費比率15%以上などの市町村に対し、無利子で最大8億円を貸し付ける。 (20億円)
【中高一貫教育校(併設型)設置検討事業】 北諸県地区への新たな中高一貫教育校設置に向け庁内プロジェクト会議で調査する。 (60万円)
【日向警察署庁舎建設整備検討事業】 老朽化する日向署庁舎(日向市)の整備に向け建設規模の検討や地質調査を実施する。 (350万円)
=2008/02/15付 西日本新聞朝刊=
県は14日、一般会計総額5590億8600万円(前年度比1%減)となる2008年度当初予算案を発表した。景気低迷による企業収益減などで県税収入が大幅に減少、少子高齢化による社会保障関係費増などで財源不足となり、財政調整基金を286億円取り崩して編成。10年度末には基金が枯渇する危機的な財政状況を露呈した。
昨年1月に就任した東国原英夫知事の初の通年編成で、前年度に続き緊縮型。予算規模は1994年度(5547億円)と同水準で、02年度以降7年連続のマイナス編成となった。
08年度は財政改革推進計画の2年目に当たり、人件費や投資的経費縮減、事務事務事業の徹底見直しで財源を捻出(ねんしゅつ)。知事マニフェストに基づく「中山間地域・植栽未済地」「子育て・医療」「建設産業」対策の三重点施策に計32事業、総額23億9400万円を盛り込んだ。
特別会計は75億4625万円(前年度比11.3%減)、公営企業会計は420億4170万円(同2.5%増)だった。
●県債残高見込み9070億円
▼歳入
自主財源は2158億円。歳入全体に占める割合は前年度比0.1ポイント増の38.6%で過去最高。県税は、法人二税や地方消費税などが減少し、前年度比4%減の962億円で4年ぶりに減少した。財源調整のための財政調整基金は08年度末見込みで213億円。
依存財源は3433億円で、全体に占める割合は前年度比0.1ポイント減。地方交付税は同0.1%減の1859億円。県債は686億円で、県債依存度は12.3%(前年度比0.5ポイント増)だった。08年度末の県債残高見込みは9070億円(同34億円減)で、県民1人当たりの借金は約79万4000円。
●高齢者負担金など増加
▼歳出
義務的経費は2629億円(前年度比0.3%減)で、人件費は職員削減や退職手当の減などで1623億円(同1.1%減)。投資的経費は災害復旧事業費減少などで、同4.4%減の1241億円。
一般行政経費は、75歳以上を対象とする後期高齢者医療費負担金・基金などの社会保障関係費が117億円で、前年度の老人保健医療対策費と比べ25億円増加するなどして、前年度比0.4%増の1721億円だった。
費目別の前年度比では、後期高齢者負担金などの民生費が同3.8%増で、公共事業費減により同5.8%減少した農林水産業費を上回った。
●再造林35万円補助 裏金防止 物品検査を一元化
▼新規事業
厳しい財政状況の中で、県の2008年度当初予算案には新規事業120件、改善事業82件の計202件、計190億円(前年度比32件増、124億円増)の事業が盛り込まれた。うち新規事業には、老人医療費抑制のため、国民健康保険などから75歳以上分を独立して都道府県単位で運営する後期高齢者医療制度創設(4月)に伴う負担金・基金事業計約117億円が含まれる。
主な新規事業は次の通り。丸カッコ内は事業費。
【物品管理システム指導強化事業】 総額3億円超の裏金問題を受け、総務事務センター内に物品管理事務の指導専門員と検査専門員を計3人配置。出先機関への指導強化と、年間8800件の物品検査を一元化する。 (445万円)
【こども医療圏プロジェクト推進事業】 県内で小児科の専門研修をする研修医12人に対し研修資金月額15万円、最大で3年間、総額540万円を貸与する。県内小児医療機関に1年間勤務すれば返還を免除する。 (7053万円)
【「命の架け橋」犬ねこの譲渡推進サポート事業】 動物保護管理所で収容した犬や猫のうち、譲渡可能な犬猫を施設で管理し殺処分を減少させる。 (949万円)
【植栽未済地造林緊急特別対策事業】 伐採後3年以上の植栽未済地を対象に、森林所有者の再造林費用を1ヘクタール当たり約35万円補助する。 (1億6074万円)
【建設産業等支援貸付】 建設産業など中小企業者の設備資金などに1250万円を限度額に融資する。 (5億円)
【建設産業育成総合対策事業】 総合評価落札方式を導入し、技術力などが高い地元建設業者が受注しやすい環境を整備し、経営基盤の強化・支援などを図る。 (1億8636万円)
【合併関係市町村財政健全化支援事業】 旧合併特例法か合併新法に基づき合併した市町村(予定含む)のうち、実質公債費比率15%以上などの市町村に対し、無利子で最大8億円を貸し付ける。 (20億円)
【中高一貫教育校(併設型)設置検討事業】 北諸県地区への新たな中高一貫教育校設置に向け庁内プロジェクト会議で調査する。 (60万円)
【日向警察署庁舎建設整備検討事業】 老朽化する日向署庁舎(日向市)の整備に向け建設規模の検討や地質調査を実施する。 (350万円)
=2008/02/15付 西日本新聞朝刊=
