【福岡】プラザなど実績に自負 不出馬表明の楢原・久留米市長 市政継承に期待感も

不出馬表明後の記者会見で、市政について振り返る楢原利則市長
不出馬表明後の記者会見で、市政について振り返る楢原利則市長
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 来年1月の任期満了に伴う久留米市長選について、不出馬を正式表明した楢原利則市長(69)。表明後に開いた記者会見では大型複合施設・久留米シティプラザ(同市六ツ門町)について「行政効果が出ている」と語るなど、政策への自負を交えながら2期8年の業績を振り返った。一方で、自身の後継指名については否定。「今のまちづくりの考え方を是として受け止め、さらに前進させてくれる人が基本だ」と市政継承への期待感をにじませた。

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 会見では、冒頭から楢原氏の後継市長への考え方に報道陣から質問が集中した。「市長の職責は非常に重い。私が軽々しく、あなたどうですかといったようなことは、妥当じゃない」と強調。現市政の継承を掲げる候補者の登場には「期待している」「出てきてほしい気持ちはある」と語り、市長選で支援する可能性にも踏み込んだ。

 楢原氏の後援会が出馬を要請している元民主党参院議員、大久保勉氏(56)への評価は「本人の意向が明らかになっていないので、今の時点では答えられない」と慎重に言葉を選んだ。

 不出馬を決意した時期については「健康上のことがあり、市長としての職責を次の4年間、果たせる状況じゃないと自覚したのは、5月くらい」と明かした。ただちに職務が困難になるほどではないが、心臓に疾患や痛みがあり、短期入院もしていたという。

 業績については時折、笑顔も浮かべながら政策を列挙した。中には、市民の賛否が分かれた久留米シティプラザも含まれた。「2期目の選挙ではそれが争点になった」と振り返りつつ、「文化芸術の公演も含めて盛んに利用してもらっている」と成果を強調した。

 就任以来、最も力を入れてきた政策については「次世代育成」を挙げ「常に意識してきた」。一方、やり残した課題については「長期的に見ると、久留米の地理的な優位性を生かす幹線道路の整備が必要だが、その道筋が道半ばだった」と語った。

 市長退任後について問われると「ノープラン。正直それを考える余裕がなかった」と笑った。今のところ具体的な考えはないが「久留米のために恩返しできることがあれば」と話した。


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 候補者応援「可能性ある」 市長の会見一問一答

 -不出馬の理由に健康面の不安を挙げた。

 「心臓の動脈が悪い状態になった。これまでも市長在職中に、ごく短期の入院や治療をしてきた。今年に入って胸の痛みが出た。悩みながら時間の経過があった。9月議会が進退を明らかにする時間的な限界だと思っていた」

 -医師から出馬を止められたのか。

 「それはない」

 -後継指名をするのか。

 「久留米市にとって誰が市長になるのか、大変大きな問題。ご本人にとっても非常に大きな決断が必要。(市役所出身で)もともと私は政治家ではないので、私自身が能動的に動いて要請をするとかは、とてもできない」

 -市政継続を望むと語ったが、既に出馬表明した2人は市長と立場が異なる。

 「そういったところが、非常に悩んできたところ」

 -市政継承を掲げる人が出馬したら応援するのか。

 「可能性はあると思う。応援の仕方はいろいろある。現職市長だから難しい部分も出てくるだろうが」

 -市長退任後は。

 「任期が終わってから考えることになる。年齢的にも辞めたら70代。何か貢献できることがあれば」

 -民間出身の市長を期待する声も。

 「行政マン上がりの市長と、民間、議員経験者でそれぞれ持ち味が違う。一概にどういった人が自治体にとってふさわしいというのはなかなか(難しい)」

=2017/09/08付 西日本新聞朝刊=

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