【福岡】久留米市長選 政党動き鈍く 投開票日まで50日 自民、4新人の推薦願に苦慮 6区補選の影響なお

 来年1月の久留米市長選は、県内では年明け最初の首長選となり注目度は高いが、主要政党の動きは鈍い。既に無所属新人4人が出馬表明しているものの、投開票日(1月21日)まで約50日と迫る中、態度を鮮明にした政党は今のところない。各党の事情を探った。

 2期目の楢原利則市長が今期限りでの引退を表明し、現市政への評価が最大の争点となる市長選に出馬の意向を示しているのは、元民進党参院議員の大久保勉氏▽元商社社員の田中稔氏▽経営コンサルタントの中西博紀氏▽前回市長選で楢原氏に敗れた元久留米大教授の宮原信孝氏-の4人。現市政の継承を掲げる大久保氏に対し田中氏、中西氏、宮原氏は刷新を訴える。

 後援会活動など前哨戦を繰り広げている4人は、いずれも自民党久留米市支部に推薦願を既に提出。しかし同支部はまだ結論を出していない。25日の協議で一任された支部長の原口剣生県議が近く、県連幹部と対応を話し合うという。

 1人に絞るか、全員に出さないか-。ある県連幹部は「12月早々に決まる」と口にするが表情は硬い。別の関係者は「どういう答えを出しても、自民として文句なし、にはならない」と、苦悩する内情を明かす。

 市議会で系列市議が多数を占める自民は過去、楢原氏をはじめ候補擁立の中心を担ってきた。県連内には「楢原氏が事実上後継指名した大久保氏を推薦すべきだ」との声がある。一方で、民進に所属していた大久保氏への反発や「独自候補擁立にこだわるべきだ」との意見も根強い。ただ現職自民県議の名前も上がったが時間的に厳しく、全員の推薦見送りでは「県連として責任が果たせない」との批判がつきまとう。

 同市を含む衆院6区選出の鳩山二郎衆院議員は態度を明確にしていないが、後援会幹部らが大久保氏を支援していることも、自民が同氏推薦に二の足を踏む背景にある。鳩山氏と県連推薦の新人が激しく公認争いをした昨秋の同区補欠選挙のしこりが残り、今年10月の衆院選直前に和解したものの「全て水に流すとはならない」と語る県連関係者もいる。

 自民以外の政党には、衆院選の結果が影を落とす。民進は立憲民主党や希望の党に分裂し、地方組織こそ残ったものの党勢回復が最優先で、「首長選まで手が回らない」(民進党県連関係者)のが実情だ。4新人から推薦願は出ておらず、県連幹部は「自民の態度が決まらない限り、うちに話は来ないだろう」とみる。

 県内では比例復活の1議席にとどまった共産党も独自候補擁立の可能性は低く、党筑後地区の小林解子委員長は「支持者からも擁立を求める意見は特にない」と話す。比例九州ブロックで3議席に後退した公明党にも目立った動きはない。

=2017/11/30付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]