【福岡】「給食断念は拙速だった」 「行革論議の高まり期待」 太宰府市議選・芦刈市長インタビュー

「中学校完全給食の方針転換は拙速だった」と反省を込めて語る芦刈茂市長
「中学校完全給食の方針転換は拙速だった」と反省を込めて語る芦刈茂市長
写真を見る

 議会解散(10月30日)から12月3日の投開票まで、1カ月余りの超短期決戦で繰り広げられる太宰府市議選。26日の告示後も市民から「今なぜ市議選か、よく分からない不思議な選挙。税金の無駄遣いではないか」との疑問や批判が絶えない。市議選を仕掛けた芦刈茂市長にあらためて、真意を聞いた。

 -意味のない選挙との声が今もある。大義は何か。

 市長 9月に辞職勧告を受けた後、自ら辞職して市長選で信を問う考えに傾いた時期もあった。しかし、辞職すると私だけが間違っていたと認めることになる。それは不本意。市長不信任を決めた議会側も選挙を覚悟していたのだろうから、双方の選択の流れでこうなったということだ。

 -とはいえ、公約の中学校完全給食は財政難で断念し、市議選に約3千万円をかけるのは税金の無駄遣いとの市民の声は根強い。

 市長 税金を使わなくて済むならそれがいいと思うが…。議会解散で前市議は冬のボーナス、11月分の報酬がない。空席の副市長分も合わせ、約3千万円が浮くという計算もある。

 -市長は市政報告会でその試算数字を紹介した際に「趣旨が全く違う。おかしいし、悲しい。センスを疑う」と市民に批判された。

 市長 うーん。とにかく、私と議会双方の選択の流れの結果として実施する市議選ということだ。

 -議会との関係がこじれる端緒の一つになった「中学校完全給食」については実現を望む候補が多い。目指す方向が市長と同じなら、関係悪化の前になぜもっと話し合えなかったのか。

 市長 それは大きな私の反省点だ。判断が拙速だった。学校給食法にのっとった完全給食は運営費が年間1億8千万円超かかると判明し、私の公約とは裏腹の大きな方針転換をした。議会や市役所内部、保護者(市民)ともっと時間をかけて議論すべきだった。

 -行財政改革でも同じだ。市長が完全給食の財源づくりで唱える公共施設管理運営費や入札制度の見直しも、同様な主張の候補が目立つ。なぜ対立するのか。

 市長 候補が行財政改革を選挙で訴えるのは、画期的なことだと思う。私は議員時代から、市に新しい行革大綱がないのはおかしいと言ってきた。

 -では2年半前に市長に就任後、行革関連の具体的な議案を出したのか。

 市長 いや、残念ながら議案は出していない。私が、今なお役所内に残る古い体質の殻を打ち破るような強いリーダーシップを発揮できなかったためで、それは反省している。

 -再度聞く。今回、市議会を解散してよかったか。

 市長 市議選でそれぞれの候補が、中学校完全給食や行財政改革の必要性などについて市民に訴え、市民が太宰府市の将来像を考えるきっかけになるのであれば、よかったと思う。

=2017/11/30付 西日本新聞朝刊=

西日本新聞のイチオシ [PR]

西日本新聞のイチオシ [PR]