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救急車で心筋梗塞診断 心電図 複数の病院に送信可能 熊本医療センター 3月に実用化

医療機関側のパソコンに映し出される画面のイメージ
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高橋毅・熊本医療センター副院長
高橋毅・熊本医療センター副院長
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 救急車から患者の精密な心電図を、複数の医療機関にリアルタイムで送る全国初のシステムを熊本医療センター(熊本市)の高橋毅副院長らのグループが完成させた。医療機関側は到着前に車内の患者を心筋梗塞かどうか診断でき、一秒を争う治療に役立つことが期待される。システムは3月に熊本市消防局などの救急車3台と同センターで実用化が始まり、さらに導入する医療機関を募る。

 高橋副院長によると、一般的な救急車は心臓の一部の様子しか測定できない心電図モニターを搭載。モニターの内容は、車内から電話で医療機関側に伝える必要がある。2007年には静岡県立総合病院の野々木宏医師らのグループが、心筋梗塞を診断できる「12誘導心電計」と呼ばれる機器を車内に搭載し、医療機関にリアルタイムで情報を送るシステムを開発した。

 しかし、1台の救急車から1医療機関にしか送れないため、普及が進んでいない。救急医療の現場では、搬送先の病院が急きょ変更になるケースも少なくないからという。このため高橋副院長はシステムを改良し、複数の医療機関に送信できる新しいシステムを昨年12月に完成させた。

 さらに、この新システムを使えば、車内に装備したハンディーカメラの動画も、パソコン画面で見ることもできるという。

 導入費は救急車1台当たり数百万円。専用のサーバーを設ける予定で、熊本県内の医療機関側は通信料の負担だけで導入できる。またシステムを使えば、災害医療などにも応用可能という。

 高橋副院長は「心筋梗塞の患者を搬送中の時間は重要で、医療過疎地を抱える熊本でまず普及させ、さらに将来的には全国に広がってほしい」と話している。=2014/01/31付 西日本新聞朝刊=

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