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産学官民で健康都市へ 福岡市、超高齢社会見据え戦略 「ケア分野」で創業を支援 オンラインで問診や診療

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 福岡市は超高齢社会の到来と持続可能な社会保障を見据え、「市民」「企業」「大学」「行政」が連携して健康づくりに取り組む「市健康先進都市戦略」を初めて策定。15日の市議会第2委員会に報告した。同戦略では、産学官民が共働する仕組み「福岡ヘルス・ラボ」を創設し、健康・医療・介護分野を「ケア・テック」と名付け、新規ビジネスの創出を後押しすることで課題解決を促す。情報通信技術(ICT)を活用し、個人ニーズに対応した社会保障サービスを提供することも掲げた。

 2016年に20・8%だった市内の高齢化率(65歳以上)は25年に24・8%、40年には31%に上昇すると予測される。介護ケアを必要とし、認知症を患う高齢者や、在宅医療を受ける患者も増える見通しだ。

 市は昨年、行政の社会保障サービスを持続可能なものに再構築するため、「配る福祉から支える福祉へ」をコンセプトとした保健福祉総合計画を策定。今回、有識者と厚生労働省の参画を得てまとめた同戦略は総合計画と並行し、行政サービスの外側にある諸課題についても市民、企業、大学、医療・介護関係者とともに先手を打って対応、超高齢社会での「生活の質」を高める狙いがある。

 戦略はまず(1)ICTを活用した科学的根拠(エビデンス)に基づく無駄のないサービス(2)一人一人の暮らしやニーズにきめ細かく対応(3)制度の垣根を越えたサービス、担い手、情報の統合-の三つの視点を示し、それを実現する具体策として七つの柱を掲げた。

 例えば、産学官民が意見交換会を開いたり、共同研究開発をしたりして健康づくりの新たなサービスと製品、市場を生み出す共働の場「福岡ヘルス・ラボ」を創設。「ケア・テック」分野で、IoT(身の回りのあらゆるモノがインターネットにつながる仕組み)やAI(人工知能)の活用に取り組む創業・スタートアップ企業を支援するとした。

 住み慣れた地域で自分らしく暮らすことを目標とした地域包括ケアシステムを基に、医療や介護などの個人データを一元化。関係機関が情報を共有し、個人の意思に応じた在宅支援サービスを提供できる仕組みづくりを目指す。ICTによるオンラインの問診と診療を導入することで、地域の「かかりつけ医」機能も強化する。

 また、市民のケアへの参加意識を高めるため、知覚、感情、言語の包括的なコミュニケーションに基づく認知症ケア技法「ユマニチュード」の普及を促進。アジア諸国から広く介護人材を受け入れ、母国でリーダーとして活躍できるよう研修プラグラムも整える。

 こうした柱の実現に向け、国家戦略特区を活用した規制緩和も検討。市は「行政だけでなく、幅広いプレーヤーの新しい発想と手法を取り入れながら戦略を推進し、世界に先駆けた成功モデルを作り、発信していきたい」としている。


=2017/03/16付 西日本新聞朝刊=

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